ニュース 2021.11.22. 17:00

チーム打率.239もリーグトップの584得点 1点の取り方がうまかったロッテ

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チームスローガンの入ったタオルを掲げるロッテ・岡大海 (C) Kyodo News
 ロッテは51年ぶりに優勝マジックが点灯し、優勝マジックを「3」まで減らしながら、最後はリーグ優勝を逃した。打線を振り返ると、チーム打率こそ.239も得点数はリーグトップの584得点を挙げた。昨季はチーム打率リーグワーストの.235、チーム得点はリーグワースト2位の461だったことを考えれば、攻撃力が上がったと見ていいだろう。

 前半戦はチーム得点リーグトップの384、チーム打率リーグ2位の.250を誇った。後半戦はチーム打率リーグワーストの.224と低迷したものの、得点数はリーグ3位の200得点。“打てない”というイメージがあったが、しっかりと得点は奪えていたのだ。

 チーム打率が低くても得点できていたのは、シーズン通して“相手のミスや隙を突いて得点”、“1つ先の塁を狙った走塁”、犠打、進塁打といった細かな部分ができていたからだろう。

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相手のミスや隙を見逃さず得点


 “相手のミスや隙を突いて得点”でいうと、4月24日のソフトバンク戦で、1-4の3回一死二、三塁から角中勝也のセンターへのフライで、センター・柳田悠岐から中継に入ったショート・今宮健太への送球が乱れる隙に三塁走者に続いて二塁走者の中村奨吾も生還。

 5月28日の広島戦では、4-7の5回一死二、三塁からレアードが放った打球は風に流されたこともあり、セカンド・安部友裕の捕球体勢が崩れ、倒れこむように捕球。それを見て三塁走者のマーティンが、捕手のタッチをかいくぐりホームインした。

 8月25日の日本ハム戦では、0-1の5回一死走者なしから安田尚憲がセカンドに放った打球を処理した二塁手が一塁へ悪送球し、打者走者の安田は二塁へ。岡の遊ゴロで安田は三塁へ進むと、藤岡裕大のショートへの内野安打でホームに還り、相手のミスを得点に結びつけた。


“1つ先の塁を狙う”積極性


 昨年もそうだったが、“1つ先の塁を狙う”積極的な走塁が得点に繋がる場面が数多くあった。

 8月24日の日本ハム戦、0-3の9回無死一塁から田村龍弘の三塁線を破った当たりで、一塁走者の藤岡が一気にホームに還ってきた。藤岡の走塁で1点を返したことで、チームに勢いがつき、荻野貴司、中村に適時打が飛び出し引き分けに持ち込んだ。

 9月14日のソフトバンク戦では1-1の8回二死満塁からレアードが放ったセンター前に抜けそうな当たりをセカンドがキャッチし、一塁へ送球している間に二塁から荻野が一気に生還。

 クライマックス・シリーズでも、11月12日のオリックスとのファイナルステージ第3戦で1-2の7回にエチェバリアの平凡な左飛で、一塁走者のマーティンが二塁へタッチアップ。その後の佐藤都志也の安打で、同点のホームを踏んだ。マーティンはシーズン中も、4月30日の楽天戦で、左飛で一塁から二塁へタッチアップを決めている。


“ノーヒット”で得点


 今季のロッテは“ノーヒット”で得点することもあった。4月9日の西武戦、3-1の6回に先頭の山口航輝が四球を選ぶと、代走の岡が二塁盗塁を決める。藤岡が2ボール1ストライクからきっちりと送り、一死三塁から柿沼の三ゴロの間に三塁走者の岡が生還した。翌4月10日の西武戦でも、4-2の7回に先頭の山口、続く藤岡の連続四球で一、二塁とし、田村の犠野選で満塁とすると、一死後、荻野の押し出し四球により“無安打”で得点した。

 6月5日のDeNA戦でも四死球で満塁とし佐藤が犠飛、6月18日の西武戦は0-0の3回に四球で無死一、二塁とし、高部瑛斗がしっかり送って荻野が犠飛で先制点を挙げたということもあった。6月29日のオリックス戦も3つの四球で満塁とし、田村の右犠飛で得点した。7月10日の日本ハム戦では3-4の8回一死一塁から和田が二塁盗塁を試みると、捕手の悪送球も重なり和田は一気に三塁まで進み、マーティンの犠飛で同点のホームを踏んだ。

 ノーヒットで得点できたのもボールを見極め四球を選べたこと、犠打を確実に決めたことに加え、犠牲フライを打ってほしい場面でしっかりと打てていたことが挙げられる。チーム犠打数はリーグトップの106、チーム四球数はリーグ2位の514、チーム犠飛もリーグ2位の42だった。若手主体の秋季練習でも、球団公式Twitterで「チームバッティング・ホームラン競争」を行ったとつぶやいていたように、状況に応じた打撃ができるよう徹底している。

 ここでは紹介しきれなかった以外にも、得点につながったチーム打撃、走塁が数多くあった。マーティン、レアードの一打に依存しがちと言われることもあったが、主力選手、控え選手も含め、選手一人一人が自身の役割、状況に応じた打撃や走塁ができたからこそ、リーグトップの得点数、2年連続で2位に入ることができたのはないだろうか。攻撃においてのいやらしさ、しぶとさというのは、年々上がっているのは間違いない。その一方で、攻撃面に物足りなさがあったのも事実。その課題点がロッテ打線の伸びしろと考え、来季は今季以上の攻撃力を見せて欲しい。

文=岩下雄太
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