日本シリーズに負けじ!初日は全試合が2点差以内の接戦
『第92回都市対抗野球大会』が28日に東京ドームで開幕。大会初日は1回戦3試合が行われ、JR東日本東北(仙台市)、NTT西日本(大阪市)、日本製鉄かずさマジック(君津市)が2回戦進出を決めた。
開幕戦に登場した前回王者のHonda(ホンダ/狭山市)は、JR東日本東北に3-5で競り負け1回戦敗退。前年王者が初戦敗退するのは昨年のJFE東日本、一昨年の大阪ガスに続いて3年連続となった。
第3試合では元ロッテの“ミスターサブマリン”渡辺俊介監督が率いる日本製鉄かずさマジックが勝利。指揮官として聖地初勝利を掴んだ渡辺監督は、試合後のインタビューで「率直に嬉しいです。選手たちがよくやってくれました。“先に点を取られない、先に点を取る”これだけを徹底してやってきていましたので。主将のケン(田中健)のホームランでチームが勇気づきました」と、先制弾を含む3安打2打点の活躍をみせたベテランを称えた。
大会1日目の結果と1回戦の予定は以下の通り。
▼ 第1試合
Honda(狭山市) 3-5 JR東日本東北(仙台市)
仙台市|001 010 300|5
狭山市|000 200 100|3
2年ぶり27度目の出場となったJR東日本東北が前年王者に競り勝ち2回戦進出を決めた。1-2と逆転された直後の5回に押し出しで同点とすると、7回に3番・鈴木聖歩(24=桐蔭横浜大)が決勝2ランを放つなど3得点。投げては新人の竹本祐瑛(23=駒澤大)が7回3失点と奮投し、チームの初戦突破に貢献した。
▼ 第2試合
NTT西日本(大阪市) 2x-1 エイジェック(小山市)
小山市|100 000 000 |1
大阪市|000 000 002x|2
前年ベスト8進出のNTT西日本は1点ビハインドの9回に同点とし、なおも一死満塁の絶好機でソフトバンクからドラフト4位指名を受けた4番・野村勇(拓殖大)がサヨナラ打を放ち初戦突破。“ナックル姫”の愛称で知られる吉田えりさんがチームマスコットとしてベンチ入りしたエイジェックは初出場初勝利まであと一歩及ばなかった。
▼ 第3試合
西濃運輸(大垣市) 3-5 日本製鉄かずさマジック(君津市)
君津市|001 000 400|5
大垣市|000 100 011|3
3年ぶり13度目の出場となった日本製鉄かずさマジックは、試合前に10年連続出場の表彰を受けた主将の7番・田中健(32=日本大)が先制ソロと決勝打を含む猛打賞の大活躍。7回は田中の勝ち越し適時打に続き、西武などで活躍した奈良原浩氏(楽天コーチ)の長男である1番・奈良原稔也(23=東北福祉大)が満塁走者一掃の適時3点打を放ち、同じく3年ぶりの出場となった西濃運輸を突き放した。
投げては5回途中からリリーフ登板した変則右腕の2番手・橘朋晃(29=日本文理大)が毎回走者を背負いながらも2失点(自責点1)に抑える粘投。昨年はHonda、一昨年はJFE東日本の補強選手として個人2連覇をしている経験豊富な右腕が、チームを聖地3年ぶりの勝利に導いた。
『第92回都市対抗野球大会』今後の試合日程
<1回戦>
▼ 11月29日(月)
北海道ガス(札幌市)- セガサミー(東京都)
Honda熊本(大津町)- JR東日本(東京都)
伯和ビクトリーズ(東広島市)- 四国銀行(高知市)
▼ 11月30日(火)
三菱重工East(横浜市)- 東邦ガス(名古屋市)
ヤマハ(浜松市)- 日立製作所(日立市)
ENEOS(横浜市)- JR東海(名古屋市)
▼ 12月1日(水)
日本通運(さいたま市)- パナソニック(門真市)
東京ガス(東京都)- ミキハウス(八尾市)
三菱自動車倉敷オーシャンズ(倉敷市)- 三菱重工West(神戸市・高砂市)
▼ 12月2日(木)
JFE東日本(千葉市)- 日本製鉄東海REX(東海市)
伏木海陸運送(高岡市)- 大阪ガス(大阪市)
NTT東日本(東京都)- トヨタ自動車(豊田市)
▼ 12月3日(金)
TDK(にかほ市)- 西部ガス(福岡市)
<2回戦>
JR東日本東北(仙台市)- NTT西日本(大阪市)
日本製鉄かずさマジック(君津市)- 29日1試合目の勝者