「ウィーラーの打席でブチっと…」
DeNAの平良拳太郎投手(26)が9日、横浜スタジアムで契約更改交渉に臨み、「18%ダウン」の年俸2700万円(※金額は推定)でサイン。
6月にトミー・ジョン出術を受けた影響から、育成契約に切り替わることもあわせて発表された。
2年連続で開幕ローテーションの座を掴んだ右腕だったが、自身の今季初戦となった3月28日の巨人戦でアクシデントに見舞われる。
「5回二死、ウィーラーの打席でブチっという感じがありました」
これまでに感じたことのない違和感が右肘を襲い、その日は59球で緊急降板。一度登録抹消となった後、「治療を受けて良くなってきた。100ではないけれども、投げたい気持ちがありました」との思いから、4月8日の中日戦で一軍復帰するも、「肘が痛すぎてもうダメだ」と実感。5回80球を投じた試合を最後に、背番号59が公式戦のマウンドに戻って来ることはなかった。
「順調」ぶりアピール
2度目の登録抹消後、「2カ月ぐらい迷った」というが、「(田中)健二朗さんや東(克樹)もアドバイスをくれて、その中で自分の考えをすり合わせて決断しました」と、身近な経験者に話を聞きながら、メスを入れるに至った経緯を説明。
今でも2人とは「顔を合わせたらその話。アドバイスをもらってます」と、引き続き助言をもらっていることを明かし、「焦ることなく、まずは治すことを第一に考えて行きたいです」と語る。
手術から約半年、現状は「40メートルのキャッチボールができるくらい順調です。キャンプ中にブルペンに入って投げられたら」と、復帰への道のりも見えている。
これまで通りの調整とはいかない冬になるが、この時間も有意義なものとすべく、「身体を大きくしたいので、栄養の勉強もしています」とし、「下半身強化で、一年前のスーツが太ももパンパン」と笑顔。トレーニングの効果を明かしてくれた。
3ケタの背番号「059」にはなるが、球団からは「主力の一人として考えている」と、その期待の大きさは変わらない。
先に復帰した2人を道標に、一歩ずつ一軍のマウンドを目指していく。
取材・文=萩原孝弘