佐藤輝明が原動力に
プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2020 supported by リポビタンD」が15日に行われ、DeNAの牧秀悟が新人特別賞を受賞した。
目標の新人王には届かず、「1年目しか取れない新人王を1年間目指してきた。こういう結果になって悔しい部分はある」と素直な心境を表すも、「特別賞という素晴らしい賞をいただいたので、そこは嬉しく思っています」と気を取り直した。
同じく特別賞を4選手が受賞するなど、近年稀に見る激戦となったが、その中でも「毎試合成績を見て、向こうが打てば自分も打とうという気になれたので、勝手にライバルと思っている存在がいたことで、自分もこの成績が残せた」と、阪神の怪物ルーキー・佐藤輝明が原動力になったことを明かした。
また、新人王に輝いた広島・栗林良吏については、「凄いピッチャー。チームの抑えを任せられて(防御率)0点台は凄い」と敬意を払い、自身との対戦に関しては「しっかり捉えられた打球は1球もなくて、ファールだったりフォークで空振りだった。完全に向こうにやられた。修正するのが難しい投手」と振り返った。
今シーズンはセ・リーグ3位の打率.314という好成績を残し、「3割に乗ったのは良かった」と自己評価したが、「チームの成績が苦しかったので、チームに一番貢献できる打点を稼げるようなバッターになっていきたい」と、最下位に沈んだチームを浮上させることを誓った。
「いつかは打点王をとって帰ってきたい」と、来年以降のアワード参加に向けて気合を入れ直した牧秀悟。ルーキーイヤーの最終目標には届かなかったが、2年目は中心選手としてチームを引っ張ってくれそうだ。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)