天草~高知へ、地方行脚トレーニング
DeNAの今永昇太投手(28)は19日、高知市で行っている自主トレを公開。
練習後に、ZOOMにて取材に応じた。
「野球に集中できる。誘いも断りやすい」との思いから、1月4日から長崎の天草で始動した後、13日からは高知市でトレーニングを敢行。
「野球にしっかり集中して、練習ができる環境。この時期にはものすごく良いことだと思う」と成果を口にしつつ、「過程を飛び越すことも、後ろに逸れることもなく、着実に進んでいると思います」と順調ぶりをアピール。
また、ヤクルトの寺島成輝やロッテの中村稔弥、中日・岡野祐一郎ら、球団の垣根を越えて実施しているトレーニングについても、「みんなで一緒に自主トレを作り上げている感じ。いろいろな話をして、新鮮味ある練習ができている」と語った。
今年はすでに3回ブルペンにも入り、「昨年のこの時期はまだネットスローをしていたので、1年経ってしっかり指にかかったボールが投げられているんじゃないかなと。痛いところも何もないので、自分の肩になったような感覚。状態は良いですね」と、昨年10月に行った左肩の手術の不安はない。
つづけて、「2~3年前くらいから、カウンターの動き、力をしっかりとぶつける、ストップ動作をかけるために体をどう使ったらいいのかをメインにしてやっています」と、現在は長年の課題と向き合うことができているという。
開幕投手にも意欲
昨季セ・リーグ最下位に沈んだチームにとって、エースの完全復活というのは逆襲に向けて必要不可欠な要素だ。
まずは2019年から2年連続で務めた“開幕投手”の大役へ。左腕は「そのマウンドに立つイメージをしながら、常に毎日過ごしています」と明言。
その一方で、「強力なライバルがたくさんいるわけなので、自分がやるという気持ちを持ちながら、ほかにも素晴らしいピッチャーがいると認識しながら競い合っていきたい」と、チームメイトと切磋琢磨していくことを強調している。
来る2022年シーズンに向けては、「監督・コーチ、スタッフが『この試合はこの展開で、こう勝ちたい』とプランしているイメージ通りの仕事ができるように」と目標を掲げ、「そろそろ自分自身、他を圧倒するような投球や成績を残さなければ。もう28歳の年齢なので、キャリアも作っていかなくてはいけない」と、崇高な意気込みも。
迫ってきたキャンプインへ視界は良好。順調に歩みを進めるハマの背番号21から、目が離せない。
取材・文=萩原孝弘