相乗効果あり!年の差11歳の合同自主トレ
鹿児島県鹿屋市で自主トレーニングを行っているDeNAの大和選手(34)と牧秀悟選手(23)が20日、練習後のオンライン取材に応じた。
例年通り故郷の鹿屋市で自主トレを行っている大和は「自主トレも終わりに近づいてきて、身体の状態も上がってきている」とし、牧も「毎日いい練習が出来ている」と満足げ。順調な調整ぶりをうかがわせた。
牧は昨年12月19日のイベントでは「オフは全く決まっていない」としていたが、年末に牧から「自分がLINEしてOKしてもらった」と合同自主トレ実現までの経緯を説明。「長年プロ野球生活をしている」ベテランから「1年間戦うための準備と、球界トップクラスの守備を少しでも吸収できれば」との想いを大和が受け入れた形となった。
大和は、プロ2年目を迎える牧に対して「1年通してのコンディション作り」と、守備面では「基本的な動作をあまり理解せずにやっていたので、自分がボールへの入り方だったり、『こうしたほうがもっと楽にできるよ』など、基本的なことを教えました」とレクチャー。
アドバイスを受けた牧は「一見派手で早くて無駄のないプレーをしてますが、一緒にやってみて基礎をしっかりやることでうまく出来ているのがわかってきた」と実感を口にし、「足が使えないとダメなので、足の使い方をイチから学んでいます」と、下半身主導のスローイングに取り組んでいることを明かした。
ルーキーイヤーの昨季、牧は一塁手で67試合無失策だったものの、二塁手では年間102試合に出場して8失策を記録。「ピッチャーの打ち取った打球や、左右に揺すぶられた打球が捕れなかった。ピッチャーに信頼される数字は0。当たり前の打球をしっかりアウトに取れるように」と理想も語った。
大和は「全てにおいて吸収する能力が高い」と牧のポテンシャルの高さに言及しつつ、「めちゃくちゃ刺激もらっていますし、自分も同じメニューをこなして一生懸命ついていきながらトレーニングをやっています。自分にとってもプラスですね」と相乗効果があることを強調していた。
来る2022年シーズンへ向けて、大和は「少しでも多く試合に出て、昨年はチームとして最下位と悔しい思いをしたので、みんなで優勝を分かち合えるように」と決意。牧は「去年の数字を1つでも上に行けるように」と個人目標を掲げつつ、「チームは最下位に終わってしまったので、優勝して日本一に」と目を輝かせた。
同じ右の内野手同士、刺激しあい自主トレに励む大和と牧。年の差11歳のコンビは切磋琢磨しながら、チームの勝利のために濃密な時間を過ごしている。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)