新人5名が一軍スタート、3年連続新人王輩出にも期待
広島は20日、2月1日からスタートする春季キャンプのメンバー振り分けを発表した。新人ではドラフト1位・黒原拓未投手(関西学院大)、同2位・森翔平投手(三菱重工West)、同3位・中村健人外野手(トヨタ自動車)、同5位・松本竜也投手(Honda鈴鹿)、同6位・末包昇大外野手(大阪ガス)の5選手が一軍スタート。3年連続Bクラスからの脱却へ、広島キャンプの見どころを探る。
●外野のレギュラーは西川のみ、残り2枠を巡る争い
チームの顔であった鈴木誠也がメジャー挑戦を表明。昨季のリーグ首位打者でOPS(出塁率.433+長打率.639)12球団トップの1.072を誇った主砲の穴はとてつもなく大きい。それを見越し、ドラフトでは中村健、末包と右のパワーヒッターを獲得。同じ右打者で昨季ファームでチーム1位の11本塁打を放った正隨優弥、捕手登録ながら外野での出場も見据える中村奨成も一軍スタートとなっており、俊足巧打タイプの野間峻祥、宇草孔基、大盛穂によるリードオフマン争いにも注目が集まる。現状、外野のレギュラー格は西川龍馬だけ。育成契約ながら一軍メンバーに抜擢された木下元秀も含め、初日からバチバチと火花を散らすアピール合戦に期待したい。
●セットアッパー確立へ、元守護神・中﨑復活にも期待
先発陣は大瀬良大地、九里亜蓮、森下暢仁の三本柱に加え、左腕も床田寛樹、高橋昂也、玉村昇悟と期待の3人が一軍スタート。ここに遠藤淳志、小林樹斗、さらにドラフト1位・2位コンビの黒原と森が加わり、ハイレベルな開幕ローテ争いが繰り広げられそうだ。抑えには昨季の新人王・栗林良吏が君臨し、あとは先発と守護神をつなぐ中継ぎ陣の強化が大きなテーマ。島内颯太郎、森浦大輔、大道温貴らの若きセットアッパー候補に加え、通算115セーブ66ホールドを誇る中﨑翔太も一軍キャンプスタート。3年目を迎えるロベルト・コルニエル、新加入左腕のニック・ターリーらも含め、延長12回制が再開される見込みの今年は昨年以上にブルペン陣の厚みが求められる。
●期待ハズレが続く近年の外国人、新たに3選手が加入
Bクラスに沈む近年は外国人枠を生かし切れていない広島。新シーズンもコロナ禍仕様だった昨季に続き、外国人枠は最大5人登録、ベンチ入り4人のルール継続が見込まれている。陣容は既存のヘロニモ・フランスアとコルニエルに加え、先発候補のドリュー・アンダーソン、セットアッパー候補のターリー、4番候補のライアン・マクブルームの3選手が新たに加入。ただし、現時点で新加入3人の来日メドが立っておらず、チームへの合流時期は白紙状態となっている。
一軍キャンプは宮崎県日南市でスタートし、15日からは沖縄県沖縄市へ拠点を移動。二軍は由宇練習場と日南を拠点にし、揃って28日に春季キャンプを打ち上げる予定となっている。一、二軍のメンバー振り分けは以下の通り。
【一軍】
<投手=19人>
九里亜蓮、大道温貴、森浦大輔、大瀬良大地、森翔平、森下暢仁、栗林良吏、中﨑翔太、黒原拓未、床田寛樹、ケムナ誠、高橋昂也、塹江敦哉、矢崎拓也、島内颯太郎、松本竜也、小林樹斗、玉村昇悟、遠藤淳志
<捕手=5人>
中村奨成、會澤翼、坂倉将吾、石原貴規、持丸泰輝
<内野手=8人>
上本崇司、田中広輔、堂林翔太、菊池涼介、林晃汰、小園海斗、羽月隆太郎、二俣翔一
<外野手=8人>
野間峻祥、宇草孔基、正隨優弥、中村健人、末包昇大、大盛穂、西川龍馬、木下元秀
【二軍】
<投手=17人>
岡田明丈、野村祐輔、薮田和樹、中田廉、一岡竜司、菊池保則、高橋樹也、山口翔、アドゥワ誠、田中法彦、藤井黎來、中村祐太、行木俊、坂田怜、戸田隆矢、新家颯、中村来生
<捕手=3人>
白濱裕太、磯村嘉孝、髙木翔斗
<内野手=7人>
曽根海成、安部友裕、三好匠、韮澤雄也、中神拓都、矢野雅哉、前川誠太
<外野手=3人>
長野久義、松山竜平、田村俊介