「スワローズに感謝している」
昨季限りでソフトバンクを退団したウラディミール・バレンティン選手(37)が23日、自身のSNSを通じて日本プロ野球からの引退を表明した。
オランダ領キュラソー出身のバレンティンは、2007年にマリナーズでメジャーリーグデビューを果たし、2011年からヤクルトでプレー。来日初年度にいきなり31本塁打を放ち本塁打王に輝くと、3年目の2013年には王貞治(1964年/巨人)、タフィ・ローズ(2001年/近鉄)、アレックス・カブレラ(2002年/西武)が保持していたシーズン55本塁打の日本記録を塗り替える60本塁打をマーク。3年連続本塁打王の栄冠とともに、前人未到の日本新記録を樹立した。
その後もヤクルトの主砲としてホームランを量産し続け、来日10年目の2020年からソフトバンクに移籍。新天地では厳しいポジション争いに身を置くなか、在籍2年間でわずか13本塁打、31打点と満足な成績を残すことができず、昨季限りでの退団が発表されていた。
所属球団が決まらぬまま日本球界のキャンプインが迫る1月下旬を迎え、バレンティンは自身のTwitterを更新。「今日、私はファンの皆に日本野球から引退することを伝えたい。日本でプレーする機会を作ってくれたスワローズに感謝している」と日本球界からの引退表明とともに、古巣ヤクルトへの感謝の想いを投稿した。
NPB在籍11年間の通算成績は1104試合の出場で打率.266(3759-1001)、301本塁打、794打点、7盗塁、OPS.916(出塁率.370/長打率.546)。セ・リーグMVP1回、ベストナイン2回、本塁打王3回、打点王1回、最高出塁率2回の輝かしい実績を誇るスラッガーも、最後は日本での現役続行を断念する格好となったが、今後も他国で現役生活を続けるのか、引き続き動向にも注目だ。