現役引退しセカンドキャリアスタート
西武は24日、2021年シーズン限りで自由契約選手となっていた榎田大樹投手(35)が、同球団の「球団本部ファーム・育成グループ バイオメカニクス(一軍グループ兼務)兼企画室アライアンス戦略」に就任したと発表した。
榎田は小林西高から福岡大、社会人の東京ガスを経て、2010年ドラフト1位で阪神に入団。2018年開幕前にトレードで西武へ加入すると、移籍1年目に11勝をあげてリーグ優勝に貢献するなど活躍。しかし、昨季は故障の影響もあり一軍登板ゼロに終わり、シーズン終了後に戦力外通告を受けていた。
12月に行われたプロ野球12球団合同トライアウトにも参加し、現役続行の意欲を示していたものの、選手として再契約とはならず。
それでも、現役最後の4年間を過ごした西武から専門職のオファーがあり、「チームの勝利に貢献できるよう頑張ります」と快諾。若手らのサポートに回ることを決断した。
球団は、役職名にある“バイオメカニクス”について「映像やデータから動作解析したものを投手のパフォーマンス向上に役立てること」、“アライアンス戦略”は「外部の研究所や民間企業と連携して、新しいシステムなどを共同開発していくこと」と説明。
裏方に転身することが決まった榎田は「現役時代からデータなどの数値には興味があり、意識して取り組んでいました。今回このような職に就いたので、感覚的なところに加えて動作解析した結果を、各選手の特徴にあわせて伝えていければと思います」とコメントした。
NPB通算11年間で237試合に登板し、29勝25敗、60ホールド3セーブ、防御率4.16の成績で現役生活に一区切り。今後は動作解析などを通じて、選手の技術向上をサポートする側にまわり、チームの勝利に貢献することになる。