ロッテの平沢大河が石垣島春季キャンプで、2019年以来3年ぶりにA組(一軍)スタートを切る。
ここ2年は一軍出場がなかったが、昨季は二軍で100試合に出場して、打率.233、8本塁打、45打点、11盗塁、出塁率.362という成績だった。打率は物足りないが、スタメンで出場した試合はコンスタントに安打を放ち、安打が出なかった試合でも四球を選んだ。スタメン出場した6月30日の巨人戦から7月13日の西武戦にかけて4試合連続無安打だったが、7月10日のDeNA戦で四球を選び出塁した。
平沢は昨季イースタン・リーグトップの60四球を選び、昨季スタメン出場し無安打だった試合は31あったが、そのうち17試合で四死球による出塁を果たしている。
四死球を選ぶということもあり、投手陣に球数を投げさすことも多かった。4月20日の楽天戦では第1打席にファウルで粘って12球目に四球を選び出塁すると、第2打席も8球投げさせ四球、第3打席は2球で遊飛に打ち取られたが、第4打席は投手ゴロに倒れるも8球投げさすなど、4打席目までに楽天投手陣に30球を投げさせた。ボール球を見極め、ファウルで粘るだけでなく、この試合の第5打席では初球のフォークを左中間に弾き返す満塁本塁打を放った。結局、この試合は6打席立って楽天投手陣に35球を投げさせた。
球数を投げさすだけでなく、8月1日の西武戦では一、二軍あわせて自身初となる1試合4安打。2-2の6回二死一、三塁の第4打席では、2ストライクから吉川光夫が投じた3球目の外角ボール気味のスライダーを右手一本で合わせるような技ありの決勝適時打を放った。
8月6日のDeNA戦では左の坂本が投じた外角高めの148キロストレートを逆らわずに三塁線を破る二塁打、8月24日の日本ハム戦では金子千尋が投じた初球のストレートをライトスタンドへ2ラン、8月27日の西武戦では先頭打者本塁打と、8月は12試合中5試合で複数安打を放つなど月間打率.326をマークした。
9・10月は月間打率こそ.203だったが、涌井秀章から勝ち越し2点適時打を放った9月4日の楽天戦から9月10日の巨人戦にかけて出場5試合連続打点。9・10月は20試合中9試合で打点を挙げる勝負強さを発揮した。
走っても6月25日の楽天戦で9-3の9回一死満塁から小川龍成の犠飛で、レフトがホームに送球するのを見て、二塁走者の福田光輝が三塁へ、一塁走者の平沢も二塁へタッチアップ。守備では20失策だったが、6月5日の楽天戦でセンターへ抜けそうなゴロをセカンド・平沢が逆シングルでキャッチし一塁へ送球しアウトにすれば、8月27日の西武戦ではボテボテの三ゴロをうまくバウンドを合わせて捕球して難しい体勢ながらも二塁へ送球しアウトにした。
一軍出場こそなかったが、映像を見ていると、いつ一軍から声がかかってもいいように、きっちりと二軍で準備していたように見える。また昨年11月に行われたZOZOマリンスタジアムでの秋季練習では、ノックのときに後輩選手だけでなく、先輩選手にも大きな声を出して指示を送るなど、これまではどちらかというと冷静に一つのプレーに対して行っているイメージがあったが、意識面での変化を感じられた。コロナ禍で直接本人に確認できていないのが残念だが、外から見ていてこの2年の間でガラッと変わった印象を受ける。
春季キャンプから結果にこだわり、19年以来の開幕一軍を掴みとっていきたいところ。そのためにも、一軍首脳陣の前で“試合に使いたい”と思わせるようなプレーをキャンプ初日から見せていきたい。マリーンズファンの多くが、一軍の舞台で平沢が活躍することを期待しているはずだ。今季こそ、その期待に応えて欲しい。
文=岩下雄太
ここ2年は一軍出場がなかったが、昨季は二軍で100試合に出場して、打率.233、8本塁打、45打点、11盗塁、出塁率.362という成績だった。打率は物足りないが、スタメンで出場した試合はコンスタントに安打を放ち、安打が出なかった試合でも四球を選んだ。スタメン出場した6月30日の巨人戦から7月13日の西武戦にかけて4試合連続無安打だったが、7月10日のDeNA戦で四球を選び出塁した。
平沢は昨季イースタン・リーグトップの60四球を選び、昨季スタメン出場し無安打だった試合は31あったが、そのうち17試合で四死球による出塁を果たしている。
四死球を選ぶということもあり、投手陣に球数を投げさすことも多かった。4月20日の楽天戦では第1打席にファウルで粘って12球目に四球を選び出塁すると、第2打席も8球投げさせ四球、第3打席は2球で遊飛に打ち取られたが、第4打席は投手ゴロに倒れるも8球投げさすなど、4打席目までに楽天投手陣に30球を投げさせた。ボール球を見極め、ファウルで粘るだけでなく、この試合の第5打席では初球のフォークを左中間に弾き返す満塁本塁打を放った。結局、この試合は6打席立って楽天投手陣に35球を投げさせた。
球数を投げさすだけでなく、8月1日の西武戦では一、二軍あわせて自身初となる1試合4安打。2-2の6回二死一、三塁の第4打席では、2ストライクから吉川光夫が投じた3球目の外角ボール気味のスライダーを右手一本で合わせるような技ありの決勝適時打を放った。
8月6日のDeNA戦では左の坂本が投じた外角高めの148キロストレートを逆らわずに三塁線を破る二塁打、8月24日の日本ハム戦では金子千尋が投じた初球のストレートをライトスタンドへ2ラン、8月27日の西武戦では先頭打者本塁打と、8月は12試合中5試合で複数安打を放つなど月間打率.326をマークした。
9・10月は月間打率こそ.203だったが、涌井秀章から勝ち越し2点適時打を放った9月4日の楽天戦から9月10日の巨人戦にかけて出場5試合連続打点。9・10月は20試合中9試合で打点を挙げる勝負強さを発揮した。
走っても6月25日の楽天戦で9-3の9回一死満塁から小川龍成の犠飛で、レフトがホームに送球するのを見て、二塁走者の福田光輝が三塁へ、一塁走者の平沢も二塁へタッチアップ。守備では20失策だったが、6月5日の楽天戦でセンターへ抜けそうなゴロをセカンド・平沢が逆シングルでキャッチし一塁へ送球しアウトにすれば、8月27日の西武戦ではボテボテの三ゴロをうまくバウンドを合わせて捕球して難しい体勢ながらも二塁へ送球しアウトにした。
一軍出場こそなかったが、映像を見ていると、いつ一軍から声がかかってもいいように、きっちりと二軍で準備していたように見える。また昨年11月に行われたZOZOマリンスタジアムでの秋季練習では、ノックのときに後輩選手だけでなく、先輩選手にも大きな声を出して指示を送るなど、これまではどちらかというと冷静に一つのプレーに対して行っているイメージがあったが、意識面での変化を感じられた。コロナ禍で直接本人に確認できていないのが残念だが、外から見ていてこの2年の間でガラッと変わった印象を受ける。
春季キャンプから結果にこだわり、19年以来の開幕一軍を掴みとっていきたいところ。そのためにも、一軍首脳陣の前で“試合に使いたい”と思わせるようなプレーをキャンプ初日から見せていきたい。マリーンズファンの多くが、一軍の舞台で平沢が活躍することを期待しているはずだ。今季こそ、その期待に応えて欲しい。
文=岩下雄太