マルハニチロがDeNAのスポーツ事業オフィシャルパートナー就任
マルハニチロ株式会社は27日、株式会社ディー・エヌ・エーのグループ会社が運営する横浜DeNAベイスターズ、川崎ブレイブサンダースおよびDeNAが経営参画するSC相模原への⽀援、⼦どもへの⾷育などにおける協働を⽬的とした「DeNAスポーツ オフィシャルパートナー」に就任したことを発表。
共同記者会見がオンライン形式で開催され、横浜DeNAベイスターズの三浦大輔監督も登壇した。
2019年の球団創設70周年を記念して行った「70th ANNIVERSARY PROJECT」の際、この企画のスポンサーに就任したのがマルハニチロ。
1949年に「大洋ホエールズ」を設立してから2002年までの長きにわたり、球団を経営してきた「マルハ」が形を変えて再び球団と関係を持つ形になっていたが、今回はさらにその規模を拡大。
「横浜DeNAベイスターズ」だけでなく、DeNAが手掛ける「川崎ブレイブサンダース」と、DeNAが経営参画する「SC相模原」の3チームに対象を広げることが決まった。
27日に行われた会見には、DeNAの南場智子代表取締役会長とマルハニチロの池見賢代表取締役社長、そして横浜DeNAベイスターズの三浦大輔監督も登壇。パートナー就任の経緯や意義を説明した。
まずは池見社長が「2019年の70周年をきっかけに、スポーツの力を強く感じた。No Sports No Life、食も欠かすことのできないもの。心と身体を育む大切なものである食とスポーツで、世の中のお役に立てれば」と説明。
つづけて南場会長も「(ベイスターズの)創設者企業との繋がりは感慨深い。食とスポーツの組み合わせで、素晴らしい未来をともに歩んでいきたい」と喜びを述べ、三浦監督は「応援に応えられるように、野球、スポーツを通じて、もっと盛り上げていけるように頑張っていきたい」と意気込みを口にした。
具体的な内容としては、「選手とその関係者への食を通じた身体作り支援」と「未来を担う子どもたちへの食育実施」の2点がメイン。
マルハニチロの軸である食材「魚」を使ったサプリメントなどで、食を通じてアスリートたちをサポート。さらにDeNAが手掛けるキッズスクールでも、魚を中心とした食育を行っていくとした。
三浦監督は差し入れにも期待?
質疑応答の時間では、南場会長は「スポーツは点なので、食という面に広げていきたい」との理念とともに、「140年の歴史のある、世界中を支えてきた企業なので、DeNAの経営者としても勉強させていただきたい」と笑顔。
さらにはホエールズ発祥の地でもある下関での試合開催にも「できたら」と希望を口にし、「言っちゃった!(球団社長などに)怒られる」と茶目っ気たっぷりに話した。
三浦監督も「入団したのは大洋ホエールズで、1年目にホエールズでデビューしましたし、(2019年の70周年は)コーチとして戻ってきたとき。ご縁を感じて嬉しく感謝しています」と感慨深げにコメント。
また、「キャンプでも差し入れしてくださるということなので、楽しみにしています。選手の疲労回復にも役に立つとのことなので」と喜んだ。
球団経営権を入手した際には、「伝統と革新」を掲げていたDeNAベイスターズ。
今回は異例の“元親会社”との強力タッグが実現。野球のみならず各スポーツ、さらに地域をも含めたビッグプロジェクトを推し進めていく。
取材・文=萩原孝弘