コロナ陽性の7選手は隔離期間を経て合流予定
2月1日から一斉に始まるプロ野球の春季キャンプ。西武は昨秋のドラフトで獲得した1位の隅田知一郎投手(西日本工業大)、同2位の佐藤隼輔投手(筑波大)、同3位の古賀悠斗捕手(中央大)の新人3選手が主力が揃うA班で本格始動する。また、自主トレ期間中に新型コロナウイルスに感染した山川穂高内野手や濃厚接触の疑いがある齊藤大将投手ら計7選手は所沢の球団施設に残留し、隔離期間やコンディション面を考慮した上でキャンプ地に合流する予定となっている。最下位からの巻き返しを図る西武。土台作りとなる春季キャンプの見どころを紹介する。
●ドラフト左腕コンビに4年目の渡邉、若手が楽しみな先発ローテ争い
昨季は髙橋光成、今井達也、松本航の3投手が規定投球回をクリアしたものの、チーム全体の先発防御率はリーグ最下位の4.16。右腕3人に次ぐローテ投手の確立は急務だ。注目は4球団競合に末にドラフト1位で獲得した隅田と同2位の佐藤。ともに即戦力左腕として期待されており、先発左腕不足を解消する存在になってほしいところ。同じくA班スタートとなる高卒4年目・渡邉勇太朗も開幕ローテ入りが期待されるひとり。先発候補として獲得した左腕のディートリック・エンスら新外国人選手の来日にメドが立っていないだけに、まずは若手の競争で既存戦力のレベルアップを求めたい。
●1番打者&外野のレギュラー争い
秋山翔吾(現レッズ)がメジャーへ旅立って以降、リードオフマン不在に苦しむ西武。昨季はルーキーだった若林楽人が44試合の出場で打率.278、出塁率.340、20盗塁の好成績を残したが、5月末に左膝前十字靱帯損傷の大ケガを負いそのままシーズン終了。今回のキャンプはB班スタートながら全治9ヵ月の診断から約8カ月が経過しており、順調に回復すれば開幕スタメン入りも視界に入る。A班の外野陣は、ベテランの栗山巧とともに愛斗、岸潤一郎、鈴木将平、高木渉の計5選手がメンバー入り。こちらも新外国人が合流する前に若手のアピール合戦に期待したい。
●山川や外崎、復調が求められる主力の調整具合
昨季のチーム打率はリーグ4位の.239、得点数は同5位の521点と打線も振るわなかった西武。ここ2年、ともにケガの影響もあり打撃不振に苦しむ山川と外崎修汰の復調はチーム浮上のために欠かせない。山川や外崎と同じくコロナ感染した金子侑司も外野のレギュラー争いを盛り上げてほしい存在。出遅れる形となった中堅メンバーの仕上がり具合も注目したいポイントだ。
29日時点の西武キャンプのメンバー振り分けは以下の通り。
【A班:宮崎県日南市南郷町】
<投手=16人>
今井達也、渡邊勇太朗、髙橋光成、増田達至、宮川哲、隅田知一郎、松本航、佐藤隼輔、平井克典、佐々木健、森脇亮介、田村伊知郎、井上広輝、與座海人、大曲錬、水上由伸
<捕手=4人>
森友哉、古賀悠斗、柘植世那、牧野翔矢
<内野手=7人>
山野辺翔、源田壮亮、渡部健人、呉念庭、ブランドン、山田遥楓、中村剛也
<外野手=5人>
栗山巧、鈴木将平、愛斗、岸潤一郎、高木渉
【B班:高知県高知市春野町】
<投手=18人>
浜屋将太、十亀剣、公文克彦、内海哲也、佐野泰雄、羽田慎之介、本田圭佑、松岡洸希、武隈祥太、黒田将矢、平良海馬、粟津凱士、伊藤翔、上間永遠、出井敏博、赤上優人、豆田泰志、菅井信也
<捕手=4人>
岡田雅利、齊藤誠人、古市尊、中熊大智
<内野手=4人>
山村崇嘉、中山誠吾、川野涼多、滝澤夏央
<外野手=7人>
若林楽人、西川愛也、熊代聖人、戸川大輔、仲三河優太、ジョセフ、川村啓真
【所沢調整メンバー】
齊藤大将、山川穂高、外崎修汰、平沼翔太、長谷川信哉、金子侑司、川越誠司
※キャンプ期間中、メンバー入れ替えの可能性あり。外国人選手は来日未定のため、チーム合流については決まり発表する予定。