昨季はメンバー揃わず開幕から8試合白星なし…
2月1日から一斉に始まるプロ野球の春季キャンプ。DeNAは今年も一軍が沖縄県宜野湾市、二軍は同県嘉手納町で約1ヵ月間汗を流す。昨季は主力の故障と外国人の大幅な合流遅れもありスタートダッシュに失敗したが、今年の一軍キャンプには期待の主力が勢ぞろい。新型コロナウイルス陽性判定により一部選手の合流が遅れる見込みとなっているが、球団は所轄の保健所に報告し重症者はいないと発表している。最下位からの巻き返し図る2022年のDeNA。土台作りとなる春季キャンプの見どころを探る。
●外国人&期待の新戦力揃い充実陣容で本格始動
昨季は12球団で唯一、開幕時に外国人全選手が不在だったDeNA。今年は昨年の反省を生かし、マイケル・ピープルズ フェルナンド・ロメロ、エドウィン・エスコバー、ネフタリ・ソト、タイラー・オースティンら、育成含む外国人7選手がすでに来日済み。抑え候補の新外国人ブルックス・クリスキーの来日は未定だが、計算が立つ主力助っ人の早期合流は昨年とは一転、大きな強みになりそうだ。また、藤田一也(前楽天)、大田泰示(前日本ハム)、ドラフト1位の小園健太(市和歌山高)ら期待の新加入選手もキャンプは一軍スタート。現時点の一軍メンバーは他球団と比較しても充実の陣容。昨季は出だしで躓いたが、今季は開幕ダッシュ成功に期待がかかる。
●先発ローテーション&抑え確立へ
昨季は先発防御率(4.34)、救援防御率(3.89)ともにリーグワースト。投手陣全体の立て直しが急務だ。ただ先発陣は、ともに大手術からの完全復活を目指す今永昇太と東克樹を軸に、濵口遥大、大貫晋一、2年目のロメロと役者は揃っている。ここに上茶谷大河、坂本裕哉、ドラフト2位の徳山壮磨(早稲田大)ら若手の押し上げがあれば強力なローテーションが完成する。抑え争いも大注目。三嶋一輝、山﨑康晃、伊勢大夢、クリスキーらの争いになると予想されるが、クリスキーには外国人枠の問題が絡んでくるためチーム運用の観点で見れば日本人クローザーが理想的と言えるだろう。
●昨季は打率3割超えが5人、新打線の並びはどうなる?
外国人の合流遅れがありながらも、昨季のチーム打率はリーグ2位の.258、総得点も同2位の559点を記録。牧秀悟(打率.314)、桑原将志(同.310)、佐野恵太(同.303)、オースティン(同.303)、宮﨑敏郎(同.301)と5選手が揃って打率3割超えを記録した。今年も主力の継続的な活躍を期待すると同時に注目なのが打順。昨季はスタメン2番に柴田竜拓や森敬斗など、つなぎ役タイプの選手を入れる試合が多かったが、オースティンが途中帰国するまでのシーズン終盤は佐野を2番に入れる攻撃的なラインナップも機能していた。主力野手が揃う今回のキャンプは最善策を探る絶好の機会。2年目を迎える三浦大輔監督の起用法に注目が集まる。
22日に発表されたDeNAキャンプのメンバー振り分けは以下の通り。
【一軍:沖縄県宜野湾市】
<投手=20人>
東克樹、伊勢大夢、石田健大、徳山壮磨、大貫晋一、三嶋一輝、小園健太、山﨑康晃、坂本裕哉、今永昇太、濵口遥大、上茶谷大河、三浦銀二、三上朋也、フェルナンド・ロメロ、マイケル・ピープルズ、田中健二朗、砂田毅樹、京山将弥、エドウィン・エスコバー
<捕手=4人>
戸柱恭孝、伊藤光、益子京右、山本祐大
<内野手=8人>
牧秀悟、藤田一也、森敬斗、大和、柴田竜拓、宮﨑敏郎、知野直人、ネフタリ・ソト
<外野手=8人>
大田泰示、桑原将志、佐野恵太、神里和毅、タイラー・オースティン、楠本泰史、細川成也、梶原昂希
【二軍:沖縄県嘉手納町】
<投手=18人>
阪口皓亮、入江大生、平田真吾、松本隆之介、櫻井周斗、深沢鳳介、池谷蒼大、浅田将汰、髙田琢登、中川虎大、宮國椋丞、有吉優樹、平良拳太郎、宮城滝太、石川達也、加藤大、ジョフレック・ディアス、スターリン・コルデロ
<捕手=4人>
髙城俊人、嶺井博希、東妻純平、東出直也
<内野手=7人>
伊藤裕季也、倉本寿彦、粟飯原龍之介、田中俊太、小深田大地、田部隼人、山下幸輝
<外野手=6人>
宮本秀明、蝦名達夫、関根大気、勝又温史、村川凪、大橋武尊
※メンバーについては変更事項が発生する場合あり