マルテやロハスも既に来日、隔離期間経て合流へ
2月1日から一斉に始まるプロ野球の春季キャンプ。阪神は今年も、一軍が沖縄・宜野座、ファームは高知・安芸で2月28日まで汗を流す。昨季はヤクルトとの優勝争いに惜しくも敗れ2シーズン連続の2位。2005年以来となるリーグ制覇へ、矢野体制4年目となる阪神キャンプの見どころを探る。
●昨季の救援防御率は3.83、勝ちパターン再構築は急務
抑えを2年間務めたロベルト・スアレスがメジャーリーグのパドレスへ移籍。2年連続セーブ王の後釜探しが最優先だ。新守護神候補の筆頭は新外国人右腕のカイル・ケラー。昨季はメジャーで32試合に登板し、33回1/3で36三振を奪うなど高い奪三振率が魅力だ。また、昨季の救援防御率はチーム全体でリーグ5位の3.83。岩崎優とスアレスにつなぐ“7回の男”がピリッとしなかった。登板数が上位だった岩貞祐太(防御率4.66)、馬場皐輔(同3.80)には勝ちパターン定着を期待したいところ。さらに、今季は再び延長12回制になる見込み。昨季の先発防御率は12球団1位の3.04と先発陣は充実しているため、キャンプ中の配置転換もありそうだ。
●守備強化へ若手の成長に期待
失策数は2年連続で12球団ワースト。本拠地・甲子園が土のグラウンドのため他球団より多くなる傾向は仕方ないが、失点に直結する致命的なミスは減らしたい。今キャンプでは小幡竜平、遠藤成、髙寺望夢とフレッシュな面々を一軍メンバーに抜擢。バッティングとともに俊敏性を生かした守備力で一軍メンバーに食らいついてほしいところだ。正遊撃手の中野拓夢は、下肢コンディション不良でキャンプはファームスタート。まずは次代を担う内野陣のアピール合戦に期待したい。
●充実の先発陣、熾烈なローテーション&開幕投手争い
上述の通り、昨季の先発防御率は12球団1位の3.04。最多勝と勝率第1位の2冠に輝いた青柳晃洋、2年連続2ケタ勝利の秋山拓巳、ルーキーながら10勝を挙げた伊藤将司の“2ケタ勝利トリオ”を軸に、昨季9勝のジョー・ガンケル、4年連続規定投球回クリアの西勇輝、昨季チーム最多の2完封を記録した髙橋遥人と強力なメンバーが続く。その他にも復活を目指す藤浪晋太郎、昨季ファーム3冠の村上頌樹、ドラフトで新たに加わった鈴木勇斗と桐敷拓馬、さらに新外国人のアーロン・ウィルカーソンと他球団が羨む陣容。開幕投手とローテーション争いは熾烈を極めそうだ。
21日に発表された阪神キャンプの一軍メンバーは以下の通り。また、ジェフリー・マルテ、メル・ロハス・ジュニアの両助っ人もすでに来日しており、それぞれ隔離期間を経てから一軍キャンプに合流する予定となっている。
【一軍:沖縄・宜野座】
<投手=20人>
岩崎優、西勇輝、岩貞祐太、馬場皐輔、藤浪晋太郎、秋山拓巳、伊藤将司、鈴木勇斗、浜地真澄、及川雅貴、村上頌樹、桐敷拓馬、齋藤友貴哉、ジョー・ガンケル、青柳晃洋、湯浅京己、小川一平、石井大智、小野泰己、渡邉雄大
<捕手=3人>
梅野隆太郎、坂本誠志郎、長坂拳弥
<内野手=8人>
木浪聖也、大山悠輔、熊谷敬宥、佐藤輝明、糸原健斗、小幡竜平、遠藤成、髙寺望夢
<外野手=5人>
近本光司、糸井嘉男、江越大賀、島田海吏、小野寺暖
※メンバー変更の可能性あり