伊藤将は今年も2ケタ勝利の期待大
プロ野球界は2月1日に全12球団がキャンプイン。昨季3人のルーキーがセ・リーグ新人特別賞を受賞した阪神では、中野拓夢がコンディション不良で別メニュー調整となっているものの、佐藤輝明と伊藤将司は2年目のシーズンへ向けて一軍キャンプで調整を続けている。
昨季の中野は正遊撃手として135試合に出場し、打率.273、30盗塁をマークし盗塁王のタイトルを獲得。伊藤将も開幕から先発ローテーションの一角として腕を振り10勝7敗、防御率2.44の好成績を残した。佐藤輝は59打席連続無安打という極度の不振に陥った時期もあったが、チーム最多となる24本塁打を記録。新人離れしたパワーを武器に躍動した。
ルーキーイヤーからチームを牽引する働きを見せた3選手には、2年目の今季もさらなる活躍が期待されているが、そう上手くいかないのがプロ野球。1年目から活躍した若手選手が翌シーズンの2年目に苦しむ例も少なくなく、球界には「2年目のジンクス」という言葉が存在する。
キャンプ直前の1月31日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、“ジンクス”に挑む新人特別賞トリオが話題に。
番組に出演した野球解説者の齊藤明雄さんは、佐藤輝と中野の野手2人について、「去年の結果はまるっきり白紙に。相手投手は研究してきますから」と、心新たに新シーズンへ準備することの重要性を説きつつ、「佐藤輝明は59打席もヒット出なかったですけど、24本のホームランを打っているだけに研究されてくる。それを跳ね返すのは自分で練習するしか無いですから。打てないときもありますけど、前向きに考えていくことが一番大事」とアドバイスを送った。
同じく番組に出演した野村弘樹さんは「心配なのは野手の2人ですよね。配球も変わり厳しく攻められるかもしれない」と話す一方で、「伊藤投手に関しては故障さえなければ昨年くらいできる投手だと思う」と、昨季2ケタ勝利を挙げた左腕の活躍に太鼓判。「頭のいいクレバーな選手に感じるので、故障さえなければ23~25試合くらい投げてくれると思う。やってもらわなきゃいけない選手」と、先発ローテーションを支える働きを期待した。
昨季はシーズン最終盤まで優勝争いを演じながら、頂点まであと一歩届かなかった阪神。チームの顔になりつつある若虎3人が“2年目のジンクス”を乗り越えることができれば、17年ぶりのリーグ優勝もグッと近づくはずだ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』