打球が5連続で根尾のもとへ、佐藤は1回5安打も2失点
中日の根尾昂内野手(21)が11日、今キャンプ初実戦となった紅白戦に紅組の「1番・右翼」で先発出場。打席では初回に先制点の足掛かりとなる二塁打を放ち、守りでは自慢の強肩でファンを沸かせた。
立浪新監督が評価する“外野手・根尾”の魅力が詰まった5回の守備だった。紅組はこの回から登板した3番手・佐藤がいきなりピンチ。先頭の8番・石橋に左越え二塁打を浴び得点圏に走者を背負うと、続く土田には右前打を許した。この打球を処理した右翼・根尾が本塁へ素早いダイレクト送球。二塁走者・石橋を三塁ベースに釘付けにした。
ダイレクト送球が高ければ打者走者の土田に二塁進塁を許すリスクもあったが、根尾の送球はカットに入った一塁・石垣がジャンプしてギリギリ届かない“低さ”。この低く伸びるレーザービームに観衆から大きな拍手が送られた。
佐藤は無死一、三塁のピンチで、続く岡林に右前適時打を浴び結局失点。しかしここでも、根尾は素早いチャージで一塁走者・土田に三塁進塁を許さなかった。その後も、2番・加藤は浅めの右飛、一死一、二塁で3番・高橋周は右前打、満塁で4番・石川は右前適時打と、9番・土田から5打者連続で打球は根尾のもとへ。佐藤はこのイニングだけで5安打を集中されたが、根尾の抑止力にも助けられ2失点で凌いだ。
遊撃へのこだわりを一時封印し、4年目の今季は外野一本で勝負する背番号7。バッティングでも初回、白組先発・岡野から右中間突破の二塁打を放ち先制点を演出するなど、攻守両面で新首脳陣にしっかりアピールした。