シート打撃で守備に就く
「A組の合流も初めてだったので緊張すると思っていたんですけど、意外と緊張せずに野球を楽しむことができました」。
ロッテの育成2位・速水将大(富山GRNサンダーバーズ)は、11日に行われた石垣島春季キャンプA組シート打撃での守備をこう振り返った。
キャンプB組スタートの速水は、午後から行われたA組のシート打撃でショートの守備に就いた。速水は最初の打者・和田康士朗が放ったショートフライをさばくと、シート打撃の後半では「セカンド歴が長いのでそんなに苦になることはなかったです」とセカンドのポジションに入った。
セカンドとショートでは「若干ショートの方が自信はあります」と話し、プロとBCリーグでの打球のスピードについては「打球の速さ、質は日々実感しています」とのことだ。
握り替えのスピードに注目!
速水の守備を見ると、ボールを捕球してからの握り替えのスピードが非常に早い。新人合同自主トレのノックでも、握り替えの早さは際立っていた。
「僕が短大時代のときの監督の教えが、ボールを捕ってからいつまでも持っていてもランナーが進むというところで、ボールを捕ったらすぐ放すという意識はそこからきています」。
キャッチボールのときから「捕って握り替えまでの一連の動作は意識しています」と明かす。
昨年12月に行われた新入団選手発表会で、目標とする選手に小坂誠二軍打撃兼守備兼走塁コーチを挙げていた。春季キャンプでは小坂コーチから「打者の癖であったり、どっちの打球方向が多い、外のアウトコースだったら、こっちに飛ぶ確率が高いとか、前の段階の準備が大事だぞと教わっています」と、守備力を向上するため日々多くのことを学んでいる。
打撃で意識していることは?
打撃では「バットに関してはこれっていうのが見つからず、手探りの状態だった」と、BC・富山時代、その時々によって違うバットを使用していた。
「独立時代の6月から8月にかけて調子がよかった時に使用していたバットから選ばせていただいて、その一つを決めて今使っています」と、84.7センチ、860〜870グラムのバットを使用する。
打撃で意識していることについては「もともと体に力がないので、バットをうまく利用して、コンパクトにシャープに打つことを意識しています」と教えてくれた。
BC時代も練習生スタート
BC・富山時代も入団当初は練習生契約で、プロも育成選手からのスタートとなる。
「まだ育成選手なので、失うものは何もないと思っています。常に上だけを目指して日々前進していきたいと思います」。
また、BC・富山時代、現役時代ロッテでプレーしていた細谷圭氏から指導を受けてきたが、細谷氏からは「もっと自分を出して攻めていけ、アピールしていけ!」と言葉を送られたという。
「一番の長所である守備、足をいかして走塁と守備を磨き上げれば、バッティングもついてくると思う。まずは長所である守備力に特化した選手になりたいと思います」。背番号『123』から二桁の背番号を勝ち取って見せる。
▼ 速水将大
背番号:123
生年月日:2000年10月26日生
守備位置:内野手
身長 / 体重:174センチ / 67キロ
投 / 打:右 / 右
経歴:日本ウェルネス築北高-至学館大短期大-BC・富山-ロッテ(育成ドラフト2位)
取材・文=岩下雄太