現役時代5年連続2桁勝利を挙げ、2005年のリーグ優勝・日本一に“エース”として貢献し、現役引退後は2年間投手コーチを務めたロッテOBの清水直行さんに“7つのテーマ”でロッテ投手陣について語ってもらう最終回は、“教え子たちの現状をどう見ているか?”だ。
清水さんは18年に一軍投手コーチ、19年は二軍投手コーチと2年間で、一軍と二軍の両方のコーチを経験した。二軍投手コーチを務めていた19年には、若手投手が清水さんにアドバイスをもらいにいく場面を何度も見てきた。
清水さんが退団後、指導してきた若手投手でいえば小島和哉が昨季二桁勝利をマークし、当時故障で悩んでいた佐々木千隼はセットアッパーのポジションを掴み、東妻勇輔もリリーフで何度も火消しするなど、一軍に定着した。
「小島は二桁勝利するのに、もう少しかかるかなと思いましたが、しっかりブレイクしてくれました。数年は、7勝、8勝止まりで苦労するかなと思っていたが、二桁勝てたことで、何か掴んだのかなというのはあるのかなと。もともとは四球で崩れていたタイプ。四球が減ってきたところと、打たれ強くなってきたところが評価できるところです」と、小島の成長に目を細めた。
「東妻、中村稔弥は、ベース付近の球の強さはある。あとは、高さ、コースだと思う。そこをきっちり自分の課題として、もうひとつ球を低く投げていくのか、ベースを広く使っていくのか、課題を明確にしてやっていかないと」と語った。
期待の若手が増えてきたなかで、“期待の若手”から“一軍の戦力”になるためにはどんなことが必要になってくるのだろうかーー。
「まず一番は結果なのですが、何が必要かと言われたら、その試合でのパフォーマンスでしょうね。一軍の首脳陣にひきつける何か、球のスピード、闘争心、球の高さなのか、武器になるものはスピードだけではない。そういったところが必要だと思います」。
「また1回だけではなくて、2回、3回と、継続して安定的な力が出せるか、そこが大事。しっかりと自分のパフォーマンスを発揮するなかで、一軍の戦力になっていくことが重要です。そこは若いとか関係ない。若くてもある程度、ここまでやってほしいところをやってくれるレベルに対して、背伸びをせず、今できることを首脳陣が見たらわかっています」
「たとえば、八木、廣畑を例にすれば、打たれる、打たれないというところよりはある程度、バッターに対してこういうボールで勝負してほしいというのはあると思うんですよ。光るものがあってドラフトで指名されてきている。他者と勝負していくなかで、結果が出てくると思う」。
最後に、リーグ優勝を目指すロッテ投手陣に向けて「143試合、9イニングというイニングを全員で投げていく。イニングをみんなで投げていくなかで、試合の勝ちに一人でも多く貢献して、そのアウトがチームの勝ちに繋がる。なるべく失点を減らしていけば、自ずといい結果は出て来るんじゃないかなと思っています。チームなので励まし合って、厳しいことを言い合いながら頂点を目指して欲しいなと思います」とエールを送った。
取材・文=岩下雄太
清水さんは18年に一軍投手コーチ、19年は二軍投手コーチと2年間で、一軍と二軍の両方のコーチを経験した。二軍投手コーチを務めていた19年には、若手投手が清水さんにアドバイスをもらいにいく場面を何度も見てきた。
清水さんが退団後、指導してきた若手投手でいえば小島和哉が昨季二桁勝利をマークし、当時故障で悩んでいた佐々木千隼はセットアッパーのポジションを掴み、東妻勇輔もリリーフで何度も火消しするなど、一軍に定着した。
「小島は二桁勝利するのに、もう少しかかるかなと思いましたが、しっかりブレイクしてくれました。数年は、7勝、8勝止まりで苦労するかなと思っていたが、二桁勝てたことで、何か掴んだのかなというのはあるのかなと。もともとは四球で崩れていたタイプ。四球が減ってきたところと、打たれ強くなってきたところが評価できるところです」と、小島の成長に目を細めた。
「東妻、中村稔弥は、ベース付近の球の強さはある。あとは、高さ、コースだと思う。そこをきっちり自分の課題として、もうひとつ球を低く投げていくのか、ベースを広く使っていくのか、課題を明確にしてやっていかないと」と語った。
期待の若手が増えてきたなかで、“期待の若手”から“一軍の戦力”になるためにはどんなことが必要になってくるのだろうかーー。
「まず一番は結果なのですが、何が必要かと言われたら、その試合でのパフォーマンスでしょうね。一軍の首脳陣にひきつける何か、球のスピード、闘争心、球の高さなのか、武器になるものはスピードだけではない。そういったところが必要だと思います」。
「また1回だけではなくて、2回、3回と、継続して安定的な力が出せるか、そこが大事。しっかりと自分のパフォーマンスを発揮するなかで、一軍の戦力になっていくことが重要です。そこは若いとか関係ない。若くてもある程度、ここまでやってほしいところをやってくれるレベルに対して、背伸びをせず、今できることを首脳陣が見たらわかっています」
「たとえば、八木、廣畑を例にすれば、打たれる、打たれないというところよりはある程度、バッターに対してこういうボールで勝負してほしいというのはあると思うんですよ。光るものがあってドラフトで指名されてきている。他者と勝負していくなかで、結果が出てくると思う」。
最後に、リーグ優勝を目指すロッテ投手陣に向けて「143試合、9イニングというイニングを全員で投げていく。イニングをみんなで投げていくなかで、試合の勝ちに一人でも多く貢献して、そのアウトがチームの勝ちに繋がる。なるべく失点を減らしていけば、自ずといい結果は出て来るんじゃないかなと思っています。チームなので励まし合って、厳しいことを言い合いながら頂点を目指して欲しいなと思います」とエールを送った。
取材・文=岩下雄太