無死満塁も強気の投球で押し切る
オリックスの山﨑福也投手(29)が2日、京セラドーム大阪で行われたロッテとのオープン戦に先発登板。
3回を44球、被安打3、与四球が1、奪三振もひとつで無失点の好投を見せた。
プロ7年目の昨季、22試合に登板してキャリアハイとなる8勝をマークして優勝に貢献した左腕。今季は自身初の2ケタ勝利を目標に、オフシーズンから取り組んできた。
この日は最速146キロのストレートにチェンジアップを効果的に織り交ぜ、序盤からテンポの良い投球を展開。
2回は先頭の四球から連打で無死満塁のピンチを招いたが、田村龍弘をチェンジアップで投ゴロに仕留めてホームゲッツーを決めると、つづく岡大海に対しては速球で押し、最後は144キロの内角速球で詰まらせて遊ゴロ。絶体絶命の場面でも、落ち着いた表情で自分のボールをしっかりと投げ込んでいた。
降板後、「まっすぐを練習して来ていたので、試せて良かった」と振り返った山﨑福。
つづけて、「今日は決めきれない球があったので、そこは練習しなきゃいけない」と反省点を口にしつつ、「その中でも何球か良いまっすぐがインローに決まっていたところもあったので、そこをどんどん使っていって、もっと感覚を上げていきたい」とコメント。
「変化球に頼ってしまう自分がいる」という課題を見つめながら、「そこを続けていくと手詰まり感が出てくるので、まっすぐをどんどん投げていけたらなと思う」と、力強いストレートを軸に攻めていくことをテーマに掲げた。
2回のピンチについては、「立ち上がりは良かったが、ピンチを作ってしまったのは反省」と振り返ったが、「インコースを攻めていって、満塁の場面はシーズン通りの投球ができたかなと。そういう場面を経験できて良かった。キャンプでやってきたことが出せたかなと思う」と手応えを口にする。
最後は改めて「まっすぐを増やして、変化球に頼らないようにしていきたい」と決意。変化球投手からの脱却を誓い、2ケタ勝利への“たりない部分”をストレートで埋めていくことを宣言した。
取材・文=どら増田