セ・リーグ最速開幕
プロ野球は3月25日にセ・パ両リーグの2022年シーズン公式戦が開幕する。
昨季20年ぶりの日本一に輝いたヤクルトは、京セラドーム大阪で阪神と激突。開催地こそ変わるが、2年連続おなじ顔合わせでシーズン開幕を迎える。
このカードはセ・リーグの他会場に先駆け、最速18時00分のプレイボール予定。昨季最終盤までデッドヒートを繰り広げた両チームによる“本番仕様”のガチンコ対決に注目が集まる。
左打者並べる可能性も?若手の起用法に注目
ヤクルトの開幕投手は2年連続6度目の大役となる小川泰弘。オープン戦最後の調整登板で6回途中7失点と不安を残す結果に終わったが、そこは経験豊富な先発ローテーションの柱としての意地もあるはず。チームを勢いづける投球で、自身8年ぶりの開幕戦勝利も期待したいところだ。
ここへきてリリーフの今野龍太と星知弥が新型コロナウイルスの影響で戦線離脱し、正捕手の中村悠平もコンディション不良で開幕二軍スタートと、不安材料も少なからずある。
それでも、今春は高卒4年目の濱田太貴がOP戦打率.379と自慢の打棒を発揮し、同3年目の長岡秀樹と、同2年目捕手の内山壮真も猛アピールを見せ、キャリア初の開幕一軍きっぷを掴んだ。
高津監督は藤浪と対峙する試合で左打者をズラリと並べるオーダーを組んだこともあり、投打に柔軟な選手起用が光る指揮官。昨季の布陣を基本線にしつつ、開幕3連戦はこの春に台頭してきた若手選手の起用法にも注目だ。
「4番・佐藤輝明」を軸にスタートダッシュへ
対する阪神は、開幕投手に内定していた青柳晃洋が新型コロナウイルス陽性判定を受け、藤浪晋太郎が“代役”という形で2年連続2度目の大役を担うことになった。
再び先発投手として復活を期す右腕は、今春OP戦4試合(16回)の登板で防御率2.81をマークし、自らの手で開幕ローテーションの座を確保。コロナ禍に見舞われるアクシデントで巡ってきた大役ではあるが、第2戦以降の先発登板が見込まれている小川一平、ドラ3ルーキー・桐敷拓馬へと、勝利のバトンを繋ぐ投球が期待される。
打線では開幕4番が内定している佐藤輝明が、OP戦で2本塁打、12球団トップのOPS.978をマークするなど、進化の兆しを見せており、スタートダッシュの牽引役として期待がかかる。
佐藤輝の前後を固める活躍が期待されたジェフリー・マルテと大山悠輔の打撃が低調なのは気になるが、チーム最年長40歳の糸井嘉男が打撃好調で健在アピール。コンディション不良で出遅れていた正遊撃手・中野拓夢も開幕に間に合うなど、野手陣ではポジティブな材料も多い。
昨季はスタートダッシュを決めながら、後半に失速しリーグ優勝を逃したが、昨季同様の3戦3勝が理想だ。矢野燿大監督のラストイヤーを悲願の優勝で飾るためにも、弾みをつける開幕シリーズとしたい。
【オープン戦の戦績】
神:★☆★★☆☆-☆☆--☆☆☆★(8勝4敗3分け)
ヤ:☆★★-★★★★☆☆★★★-★☆★(4勝11敗2分け)
【過去の対戦成績】
21年:阪神 13-4-8 ヤクルト
20年:阪神 13-1-10 ヤクルト
19年:阪神 14-2-9 ヤクルト
18年:阪神 10-0-15 ヤクルト
17年:阪神 18-0-7 ヤクルト
合計:阪神 68-7-49 ヤクルト
【開幕カード試合予定】
▼ 3月25日(金)
阪神(藤浪晋太郎)- ヤクルト(小川泰弘)
<京セラD大阪 18時00分>
▼ 3月26日(土)
阪神(小川一平)- ヤクルト(高橋奎二)
<京セラD大阪 14時00分>
▼ 3月27日(日)
阪神(桐敷拓馬)- ヤクルト(高梨裕稔)
<京セラD大阪 14時00分>
予想スタメン
▼ ヤクルト1.(中)塩見泰隆
2.(左)青木宣親
3.(二)山田哲人
4.(三)村上宗隆
5.(右)ドミンゴ・サンタナ
6.(遊)長岡秀樹
7.(一)ホセ・オスナ
8.(捕)古賀優大
9.(投)
▼ 阪神
1.(中)近本光司
2.(遊)中野拓夢
3.(一)ジェフリー・マルテ
4.(右)佐藤輝明
5.(二)糸原健斗
6.(左)糸井嘉男
7.(三)大山悠輔
8.(捕)坂本誠志郎
9.(投)