両エースの投げあいで開幕
プロ野球は3月25日にセ・パ両リーグの2022年シーズン公式戦が開幕する。
2シーズンぶりのリーグV奪還を目指す巨人が、本拠地・東京ドームに中日を迎える開幕3連戦。
巨人は菅野智之が5年連続8度目、中日は大野雄大が2年ぶり4度目の開幕投手を任され、球界を代表するエースの投げあいで幕を開ける。
原巨人は開幕直前に不安要素
昨季自己ワーストの6勝にとどまった菅野は、今春オープン戦での調整登板ラスト2試合で4回6失点、5回4失点と精彩を欠く内容に終わり、本番へ向けた仕上がりが気になるところ。また、開幕直前にチームの大黒柱である主将・坂本勇人が負傷離脱するなど、ここへきて不安要素が上がってきたことはチームにとって誤算だろう。
それでも、手術明けの2年目右腕・山﨑伊織、ドラ3右腕の赤星優志が先発ローテに食い込み、ドラフト1位ルーキーの大勢も勝ちパターン入りが見込まれるなど、若手投手陣が続々と台頭。
新外国人選手の実力は未知数だが、主砲の岡本和真が7本塁打、12打点でOP戦二冠、加入2年目の中田翔が同打率.325と、頼れる主軸が順調な調整ぶりを示していることもプラス材料だ。
初戦で迎え撃つ大野雄大に対しては、昨季7度の対戦で3勝1敗、防御率1.50と分が悪いものの、坂本の代役候補でもある廣岡大志が10打数4安打2本塁打と好相性。主将離脱の危機も総力戦で乗り越え、スタートダッシュを決めたい。
世代交代へ可能性示せるか?
対する中日は、昨秋の時点で開幕投手を告げられていたという大野雄が、OP戦4試合(14回)の登板で防御率1.93と順調な仕上がり。自身2016年以来となる開幕戦勝利へ向けて視界良好だ。
また、第3戦の先発には昨季リーグ2冠に輝いた柳裕也の先発が予定されているようで、左右のエースを開幕3連戦につぎ込む起用法からも、立浪和義監督の開幕カードにかける思いの大きさがうかがえる。
一方、昨季12球団ワーストの得点数に沈んだ打線では、主軸の高橋周平が足首の故障で開幕直前に離脱するアクシデントに見舞われた。
ただ、高橋に代わって「二塁」での起用が見込まれる阿部寿樹がOP戦打率.310、2本塁打、OPS.927と好調をアピールしており、正捕手の木下拓哉も打撃絶好調。大幅な戦力ダウンは避けられそうだ。
20日のロッテ戦で負傷交代した岡林勇希が開幕戦に出場できるかは微妙なところだが、大砲候補の高卒3年目・石川昂弥、ドラ2ルーキー・鵜飼航丞といった打撃自慢の若手選手も開幕一軍スタート。若竜を交えた打線で貧打脱却の可能性を示す開幕3連戦となるか…。立浪体制のスタートに注目だ。
【オープン戦の戦績】
巨:★-☆☆★★★★★★-★☆☆★★★(4勝11敗2分け)
中:☆★★☆☆☆★★★★☆☆★--☆★(7勝8敗2分け)
【過去の対戦成績】
21年:巨人 10-3-12 中日
20年:巨人 12-2-10 中日
19年:巨人 13-1-11 中日
18年:巨人 16-1-8 中日
17年:巨人 14-0-11 中日
合計:巨人 65-7-52 中日
【開幕カード試合予定】
▼ 3月25日(金)
巨人(菅野智之)- 中日(大野雄大)
<東京ドーム 18時15分>
▼ 3月26日(土)
巨人(山﨑伊織)- 中日(勝野昌慶)
<東京ドーム 14時00分>
▼ 3月27日(日)
巨人(赤星優志)- 中日(柳裕也)
<東京ドーム 14時00分>
【予想スタメン】
▼ 中日
1.(中)大島洋平
2.(右)岡林勇希
3.(左)福留孝介
4.(一)ダヤン・ビシエド
5.(二)阿部寿樹
6.(捕)木下拓哉
7.(三)石川昂弥
8.(遊)京田陽太
9.(投)
▼ 巨人
1.(二)吉川尚輝
2.(遊)廣岡大志
3.(右)ポランコ
4.(三)岡本和真
5.(一)中田 翔
6.(左)ゼラス・ウィーラー
7.(中)丸 佳浩
8.(捕)小林誠司
9.(投)