クローザー期待の右腕
DeNAは23日、横浜スタジアムで新外国人右腕のブルックス・クリスキー投手の入団発表記者会見を行った。
会見に同席した三原一晃球団代表は「28歳になったばかりと年齢も若く、150キロを超える速球とスプリットで、奪三振能力の高い投手。クローザーを争える選手と期待しています」と獲得の理由を説明。
この日からファーム施設で調整を始めており、今後は「ファームで数試合投げて、チェックするところをチェックし、その後昇格について検討する」と、段階を踏んで一軍合流していくプランを明かした。
クリスキーは「ベイスターズに入団できる機会を頂きまして感謝しています。最大限の努力をして、一日も早くチームに貢献できるように頑張っていきたい」と、チームやスカウトへの感謝と抱負を口にした。
2020年にメジャーデビューし、昨季はヤンキースとオリオールズでプレー。リリーフとしてシーズン合計12試合(11回1/3)に登板して2勝1敗、防御率14.29と振るわなかったが、DeNAスカウト陣の目に留まり、NPBでプレーするチャンスを掴んだ。
日本野球の印象については「MLBでも多くの日本人が活躍し、日本の野球のレベルの高さは言うまでもない」とコメント。昨季は、大谷翔平(エンゼルス)がヤンキースタジアムの2階席に特大ホームランを放り込んだ場面を目撃したようで、「現在世界一の野球選手の大谷選手を尊敬している」と年間MVPに輝いた日本人メジャーリーガーに敬意を払った。
自身の投球スタイルについては「打者に立ち向かっていく姿」がセールスポイントと話し、「昨年はファストボールとスプリットの“ツーピッチ”だったので、ヤマを張られるケースがあった」と反省。具体的な球種の明言は避けたが「引き出しも増えるし、ストライクも三振も取れる」新変化球の習得中だそうで、「レベルの高い日本の野球で一年通して活躍し、チームメイトからも信頼されるような投手になっていきたい」と目標を定めた。
ファンには「皆様と一日も早く会えるのを楽しみにしています。満員の横浜スタジアムで、ファンの皆様と一緒にリーグ制覇、日本一を果たしていきたい」と意気込んだ右腕。
190センチの長身から投げ下ろす直球とスプリットと新球種を武器に、昨季終盤固定できなかったクローザーの座を、三嶋一輝、山﨑康晃とともに争っていく。
最年少ドミニカンも会見
また、育成で獲得したハンセル・マルセリーノ投手の会見も行われた。
マルセリーノは「日本はいい国で景観がキレイ。自分にとっていい機会にしたい」と話し、「先発としてチャレンジしたい。スライダーとチェンジアップはアピールできると思う」とコメント。
三原一晃球団代表は「ドミニカのトライアウトで獲得した中で最年少の選手。日本に来てから成長してプロ野球選手として大成するポテンシャルがある」と評価した。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)