◆ 斎藤雅樹さん「立浪監督、さすがだなと」
中日の柳裕也投手(27)が3日、バンテリンドームで行われた広島戦に先発登板。
9回・133球の熱投で虎の子の1点を守り抜き、1-0の完封勝利。チームを3連勝に導いた。
1点リードの9回表には、先頭の安打と犠打、さらに四球で一死一・二塁のピンチ。ここでベンチから立浪和義監督がマウンドへ向かう。
指揮官から直接言葉をかけられた右腕は、つづくマクブルームを外のカットボールで三ゴロに打ち取り、5-4-3のダブルプレー。ピンチを切り抜け、スコアボードに9つ目の「0」を刻んだ。
9回・133球、被安打3で与四球は2つ、8奪三振で無失点。これが今季12球団一番乗りの完封勝利となった。
3日に放送された『プロ野球ニュース』に出演した解説者の斎藤雅樹氏は、「1-0という状況は代えづらいというのもあったと思いますが、もう柳と心中だという立浪監督の覚悟ですよね」と新指揮官の胆力に注目。マウンドに直接出向いたシーンについても、「もう『お前に任せた!』というところが一番ですよね。新監督になってこの早い時期に自らマウンドに行ったというのはさすがだなという感じ」と語り、監督の立ち居振る舞いが完封の追い風になったと解説した。
同じく番組に出演した谷沢健一さんは、柳の投球について「やっぱり低めに丁寧に投げることができる」という部分を強みに挙げ、「カットボールなどを打者が手を出しそうなところに投げている。そこに時折カーブも交えながら、このカーブが打者にとって邪魔なボールになっている」と分析。速球と小さく曲がる変化球をコーナーに散らす中、緩い変化球を有効に駆使できている面も強調した。