広島 床田寛樹

◆ 完成度高いフォーム「打者は見極めができていない」

 広島の床田寛樹が13日のヤクルト戦で6回1失点と好投し、今季2勝目を手にした。

 緩急自在の投球で、序盤3イニングを打者9人で抑える上々の立ち上がりを見せると、得点圏に走者を背負った4回と5回はツーシームで凡打を誘い無失点ピッチング。4点リードの6回に2番・濱田太貴にソロホームランを許したが、自身3試合連続のクオリティースタートでまとめ、防御率は「0.90」まで良化した。

 13日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した野球解説者の五十嵐亮太さんは、「床田投手のフォーム。7種類の変化球を投げるんですけど、フォームがブレない」と、完成度の高いフォームから多彩な変化球を精度良く投げ込む投球スタイルを評価。

 古巣打線を封じた左腕について、「同じリリースでいろんな球を投げるので、打者は変化球と真っ直ぐの見極めができていないのかなと思います。それもストレートのキレがあるからこそなんですけど、変化球も低めに集まっていますし、インコースにもしっかりストレートを投げ込めているので、全体的に良いですよね」と、危なげない内容を称える言葉が並んだ。

 今季からカーブよりもさらに数キロ遅い球速110キロ台前半~中盤の「パーム」を本格的に投球に組み込んでおり、この日もヤクルト打線を相手に有効活用。五十嵐さんは「球種によっていろいろスピードの差が生まれるので、それ一つがあるだけで、カーブもチェンジアップも活きてくるのかな」と、パームが投球に幅を持たせる貴重な球種となっているとの見方を示した。

 これまで高いポテンシャルを評価されながら、なかなかシーズンを全うすることが出来なかった左腕。6年目の今季は2019年に記録した防御率2.96、投球イニング139回2/3、7勝6敗、101奪三振のキャリアハイを更新する活躍が期待される。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』

この記事を書いたのは

藤田皓己

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