2022.04.13 18:00 | ||||
中日ドラゴンズ | 1 | 終了 | 0 | 阪神タイガース |
バンテリンドーム |
快投から一転…あまりに過酷なポジション
阪神は延長戦の末、中日にサヨナラ負けを喫し5連敗。借金が「13」まで膨らみ、勝率は「.067」まで低下した。
この試合に先発登板予定だった伊藤将司が新型コロナウイルス陽性判定を受けるアクシデントに見舞われたものの、急きょ“代役”として先発した小川一平が5回途中無失点と好投し、投手陣は粘りの無失点リレーを披露。この日一軍昇格したばかりの6番手・加治屋蓮も9回にビシエド、阿部寿樹、木下拓哉の中軸を3者連続三振に抑える圧巻の投球内容でスコアボードにゼロを並べた。
しかし、イニング跨ぎで10回も登板した加治屋は、一死から京田陽太に左中間二塁打を許すと、代打・根尾昂には四球でつながれ、一死一・二塁とピンチ拡大。1番・大島洋平に対しては得意のフォークで空振りを誘い2球で追い込んだが、甘く入った3球目を右中間へ弾き返され、これが決勝打となってしまった。
13日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した野球解説者の五十嵐亮太さんは、加治屋がサヨナラ打を許した最後の1球について、「失投と言えば失投ですよね。(リリーフとして)許されないボールだと思います」と厳しいコメント。
日米通算906試合登板の実績を誇るレジェンドは、「2ストライクとったので、(2球目のフォーク)あれよりもボール球を投げる意識で投げないといけないんですけど、それ以外に『強く腕を振ろう』とか、『空振りをとりたい』という気持ちが先行して、ああいうボールになってしまった」と勝負を分けた1球を振り返った。
5連敗となった阪神は、引き分けた8日広島戦も含め6試合・61イニングでわずか6得点と打線が極度の不振に陥っており、投手陣だけに敗戦の責任を負わせることが出来ないのは明白だが、「ピッチャーは1球でああいう結果になってしまう」と五十嵐さん。
「今後こういう良い場面で投げることもあると思う。こうしたミスをなくしていかないとなかなかチームの信頼は勝ち取れないので、きょうの反省を次の登板にいかしてもらいたい」と、最後は“1球の失投”で敗戦投手になった加治屋にエールを送った。
また、番組MCを務めた“プロ通算101勝左腕”の野村弘樹さんも「抑え・セットアッパーの投手は1球が命取りになってしまう」と救援投手の過酷さに言及しつつ、「(加治屋は)力ある投手なので、次に期待したいですね」と締めくくった。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』