「佐々木投手の完全試合を阻止したのは上沢投手」
日本ハムの上沢直之投手(28)は17日、ZOZOマリンで行われたロッテ戦に先発登板。
パーフェクト投球を続けるロッテ先発・佐々木朗希と熾烈な投げ合いを演じ、7回無失点の投球で後のサヨナラ勝ちを呼び込んだ。
1週間前に完全試合を達成した相手との投げ合い。2三振の三者凡退でマウンドを降りた背番号17に続いてマリンのマウンドに登った背番号15は、佐々木超えの1イニング3三振で試合をスタート。2回もレオネス・マーティンと佐藤都志也を連続三振に仕留めるなど、こちらも圧巻の投球を披露する。
3回は先頭の安打と二死からの二塁打で二・三塁のピンチを迎えたが、ブランドン・レアードを左飛に斬ってピンチ脱出。7回を投げて104球、被安打4に四死球が2つと走者は背負ったが、8奪三振で無失点に封じる快投で“令和の怪物”と渡り合った。
試合はそのまま0-0で延長戦に突入。日本ハムは9イニングで無安打、走者は振り逃げによる一人だけという苦戦を強いられたが、10回に先頭の万波中正がセンターに叩き込む今季3号。チーム最初の安打が本塁打となり、この1点を宮西尚生が守って1-0の辛勝。連勝でBIGBOSS体制初となるカード勝ち越しを決めた。
17日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した五十嵐亮太氏は、独特の緊張感の中で集中力を切らすことなく投げ抜いた上沢のピッチングを「見事でしたね」と絶賛する。
この日の投球内容については「まっすぐのキレが良くて、その中でいろいろな球種をバランスよく使った捕手のリードも良かった」と好投をアシストした宇佐見真吾も称えつつ、「タイミングを外して、コーナーにしっかりと投げきる。粘り強く投げていた。このピッチングがあったからこそサヨナラ勝ちにつながりましたし、佐々木投手の完全試合を阻止したのは上沢投手」と、白星こそつかなかったが勝利の立役者であることを強調した。
投げ合う相手が凄まじい投球を続ける中で、自分を見失うことなく、自分のペースで、自分の投球を展開していくことの重要性を強調した五十嵐氏。
「BIGBOSSも『よくやったぞ』というところだと思う。エースとしてのプライドを感じました」と、最後まで賛辞の言葉が止まらなかった。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』