「ただひとつ気になったのが…」
今季初の3連勝を目指して巨人とのカード第3戦に挑んだ阪神だったが、新助っ人アダム・ウォーカーに浴びた逆転3ランに泣き1-3で敗戦。
2回に糸井嘉男が1985年4月17日の“伝説”を彷彿とさせるバックスクリーンへの一発を放つも、この日は後が続かず……。巨人のルーキー・赤星優志に早くも2勝目を献上してしまった。
それでも、宿敵を相手に今季初の2連勝にカード勝ち越しと、どん底は脱出した感のある猛虎軍団。なかでも光明と言えるのが、“方程式”の確立が進みつつあることだろう。
巨人との3連戦はいずれも7回~9回を無失点に抑え、15日・16日の連勝はいずれも“新守護神”の岩崎優がリードを守り切ってセーブを挙げている。
経験豊富なベテランに最後を託し、若い湯浅京己もリリーフ失敗から立ち直った姿を見せた。ほかにも浜地真澄や岩貞祐太、馬場皐輔といったところが結果を残したのも収穫と言えるだろう。
17日に放送された『プロ野球ニュース』でも、阪神のリリーフ陣にスポットが当てられた。
日米通算で900試合以上の登板を記録し、NPBではリリーフのみで823試合に登板した経歴を持つ五十嵐亮太氏は「9回が岩崎投手で固まってくると、全体がなんとなく定まってくる。形ができると必然的に勝ちにも繋がって行くと思うので、良い方向に向かっていると思う」とコメント。カイル・ケラーの誤算で当初の構想は崩れてしまったが、ここに来て勝ちパターンが決まりつつある点を上がり目として評価した。
同じく番組に出演した達川光男氏も「これでチームが落ち着いてくるかなと」と前向きに捉えつつ、「ただひとつ気になったのが、きょう(=17日)の試合を見ているとリリーフ陣の投球間隔が長すぎる」と注文も。「追加点を与えてはいけないというのは分かるんですが、間合いがちょっと長いですね。五十嵐亮太のように取っては投げ、ちぎっては投げと行ってほしかったなと」と、投球テンポについて言及した。
名前が挙がった五十嵐氏は「たしかにピッチャーのテンポってすごく大事」とし、「バッターにも流れが来ますし、あとは対戦する方もテンポが早い方が絶対に嫌ですよね。考える時間を与えないくらいのペースで投げた方が良い」と、投球テンポを意識することは良いことずくめだと語る。
番組MCを務める岩本勉氏も「無失点で行けているだけに、ひとつこういったスパイスを加えていくこと。打線との噛み合わせなども考えて行くと、ゲームの結果も変わってくるかもしれない」と、上向きのブルペン陣のさらなる奮起に期待を寄せた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』