「また勝てるように頑張ります」
オリックスの山本由伸投手(23)は19日、本拠地・京セラドーム大阪で行われたソフトバンク戦に先発登板。
8回を投げて被安打6、無四球・7奪三振で2失点と好投を見せたが、この日は味方の援護に恵まれず。0-3で敗れ、昨季から続いていた個人の連勝記録が「18」でストップした。
今季4度目の先発はソフトバンク・石川柊太との投げ合い。山本は3回までパーフェクトピッチングを披露したが、相手も譲らず5回まで両軍ゼロ行進が続く。
試合が動いたのは6回。一死から三森大貴と牧原大成に連打を浴びて一・三塁のピンチを招くと、中村晃はショートへの弱いゴロ。遊撃手・紅林弘太郎が前進して処理して二塁に転送したが、これが悪送球となって三塁走者が生還。先制点を許す。
なおも一・三塁からジュリスベル・グラシアルもショートへのゴロ。紅林がしっかりと二塁に送ってアウトを1つ奪ったが、今度は二塁手・安達了一の一塁送球が悪送球に。ミスが重なり、不運な形で2失点を喫した。
それでも引きずることなく、7回・8回は走者を出しながらも無失点ピッチ。山本は8回を投げて112球、被安打が6、無四球・7奪三振で2失点(自責は1)という内容でマウンドを降りた。
エースは「調子自体は悪くなかったと思いますし、立ち上がりはしっかりと自信を持って投げられていたと思います」と振り返りつつ、「なんとか相手に流れを渡さないようにと思って投げていましたが、先制点を与えてしまったところが悔しいです」と反省のコメント。
援護したい打線も、石川の前に7回まで内野安打2本に封じられる苦しい展開。投手が代わった8回にルーキー・野口智哉がプロ初安打となるクリーンヒットを放つも、後が続かず……。
9回には2番手の村西良太が柳町達に適時打を許すと、その裏はリバン・モイネロの前に3人で仕留められて万事休す。0-3で3連戦のカード初戦を落とした。
チームの連勝は「2」で止まり、昨季から続いていた山本個人の連勝も「18」でストップ。
連勝ストップについては「悔しい」と気持ちを吐露した山本だったが、「仕方ない。来週もあると思うので、また勝てるように頑張ります」と切り替えて前を向いた。
中嶋聡監督は試合を振り返り、「あれだけチャンスをもらっていて、なかなか点が取れなかったら苦しくなってきますし、だんだんこっちが追い込まれている気になる」とコメント。安打は少なかったが、四球は4つもらっていただけに、チャンスで一本が出なかった点を悔やんだ。
エースの投球については「いつも通りだと思います」としながらも、「苦しいピッチングをさせているな、とは思いますよね。なかなか点が入らないですし、そこに関しては1点もやれないという苦しさもあるでしょうし、申し訳ないと思っている」と労いの言葉も。
最後は「これで野手たちがどれだけのことを思ってくれるかだと思う。これでのほほんとしているメンバーがいるとしたら出る資格がない。そこはなんとかカバーしてほしい」と語り、野手陣に奮起を促した。
取材・文=どら増田