楽天打線を手玉に取る
日本ハムの加藤貴之が19日、敵地で行われた楽天戦で9回90球、3安打1四球6三振と好投し今季初完封。100球未満で完封する通称“マダックス”で、チームを今季初の3連勝に導いた。
初回先頭の西川遥輝こそ四球で歩かせたが、併殺で切り抜け無失点スタート。2回表に女房役の8番・宇佐見真吾が相手先発・田中将大から1号2ランを放ち先制点を援護すると、加藤はストライク先行のテンポ良い投球で楽天打線を手玉に取り、5回終了時点で45球、7回終了時点で56球と異例のハイペースでアウトを積み重ねた。
8回に4番・島内宏明と6番・マルモレホスに安打を許し、初めて得点圏に走者を背負ったが、続く渡邊佳と代打・銀次をいずれも遊ゴロで片付け無失点。9回は三振2つを含む3人斬りと、最後まで危なげない内容だった。
19日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した池田親興さんは、「5回や4回でも90球はあるので90球で終わるのはなかなかない。1イニング10球という感じですから最高のピッチングだったんじゃないですか」と絶賛。「緩急もついてたし、カーブとか待ちきれない感じで、(楽天の打者は)いつでも打てると思って翻弄されていた」と指摘した。
同じく解説を務めた真中満さんも「ストライク先行してくるので打っていくしかない。しかも、力感がなくマイペースで淡々と投げてくるので、バッターからするとイライラしますよね」と打者目線での印象を語り、加藤の“省エネ”ピッチングを振り返った。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』