2022.04.21 18:00 | ||||
横浜DeNAベイスターズ | 7 | 終了 | 5 | 阪神タイガース |
横浜 |
○ DeNA 7 - 5 阪神 ●
<5回戦・横浜>
雨が降りしきる中での荒れた試合、決勝の一打を放ったのは10年ぶりに横浜に帰還した藤田一也だった。
4-5と1点ビハインドの5回、ネフタリ・ソトと大和の連打で一・二塁のチャンスを作り、倉本寿彦のバント失敗がありながらも、戸柱恭孝の当たり損ねの投ゴロの間にそれぞれ進塁。二死二・三塁で登場した藤田一也は、馬場皐輔が投じた3球目のスプリットを冷静に見逃し、これがワイルドピッチとなる間に同点。カウント2-2から143キロのストレートを中前に弾き返し、これが決勝打となった。
値千金の勝ち越し打を放った背番号3は、一塁ベース上でガッツポーズ。さらに楠本泰史と大田泰示の連打でチーム7点目のホームに生還し、満面の笑みでナインとハイタッチ。スタジアムのボルテージも一気に上がった。
「同点で終わるより、勝ち越したかったのでタイムリーを打つことができよかったです。ワイルドピッチで同点となり、最低でも前に飛ばせば何かは起きると思っていました。いい所に飛んでくれました」と謙虚に振り返ったが、鋭いスイングで綺麗にセンターへ抜ける文句なしの一打だった。
ゲームは6回で降雨コールドとなり、DeNAがこのまま勝利。雨粒が落ちるなか傘を手にお立ち台に上った藤田は、「いや~本当に、2回目ですけど嬉しいです」と声を弾ませ、「取ったり取られたりの展開で、あの回は追いつくよりも追い越したいという気持ちで打席に入ったんですけど、パスボール(※記録は馬場の暴投)で同点になったので気持ち的にも楽になりました」と振り返った。
最後はファンへ向けたメッセージを求められ、「雨の中ありがとうございます。今日は牧の42歳(実際は24歳)の誕生日を勝利で飾ることができてよかったです!」とジョークも冴え渡り、「これからもチーム一丸となって頑張りたいと思います」と力を込めた。
三浦大輔監督は5回の攻撃に「バント失敗の嫌な流れの中、戸柱がなんとかバットに当ててランナーを進めて、勝負どころで藤田がよく打ってくれましたね」と笑顔。
宮﨑敏郎がネクストバッターズサークルで代打の準備をしていたなか、藤田起用に切り替えた采配がズバリ当たったが、「(相手)ピッチャーが代わる感じがなかったので、藤田の勝負強さに賭けました」とベテラン起用の裏側を説明した。
コロナ禍に見舞われながらも、15年ぶりに本拠地で阪神に同一カード3連勝し、勝率を5割に戻した三浦ベイスターズ。3連戦で2度お立ち台に上った“ハマの牛若丸”の存在が、日に日に大きくなっていく。
取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)
<5回戦・横浜>
雨が降りしきる中での荒れた試合、決勝の一打を放ったのは10年ぶりに横浜に帰還した藤田一也だった。
4-5と1点ビハインドの5回、ネフタリ・ソトと大和の連打で一・二塁のチャンスを作り、倉本寿彦のバント失敗がありながらも、戸柱恭孝の当たり損ねの投ゴロの間にそれぞれ進塁。二死二・三塁で登場した藤田一也は、馬場皐輔が投じた3球目のスプリットを冷静に見逃し、これがワイルドピッチとなる間に同点。カウント2-2から143キロのストレートを中前に弾き返し、これが決勝打となった。
値千金の勝ち越し打を放った背番号3は、一塁ベース上でガッツポーズ。さらに楠本泰史と大田泰示の連打でチーム7点目のホームに生還し、満面の笑みでナインとハイタッチ。スタジアムのボルテージも一気に上がった。
「同点で終わるより、勝ち越したかったのでタイムリーを打つことができよかったです。ワイルドピッチで同点となり、最低でも前に飛ばせば何かは起きると思っていました。いい所に飛んでくれました」と謙虚に振り返ったが、鋭いスイングで綺麗にセンターへ抜ける文句なしの一打だった。
ゲームは6回で降雨コールドとなり、DeNAがこのまま勝利。雨粒が落ちるなか傘を手にお立ち台に上った藤田は、「いや~本当に、2回目ですけど嬉しいです」と声を弾ませ、「取ったり取られたりの展開で、あの回は追いつくよりも追い越したいという気持ちで打席に入ったんですけど、パスボール(※記録は馬場の暴投)で同点になったので気持ち的にも楽になりました」と振り返った。
最後はファンへ向けたメッセージを求められ、「雨の中ありがとうございます。今日は牧の42歳(実際は24歳)の誕生日を勝利で飾ることができてよかったです!」とジョークも冴え渡り、「これからもチーム一丸となって頑張りたいと思います」と力を込めた。
三浦大輔監督は5回の攻撃に「バント失敗の嫌な流れの中、戸柱がなんとかバットに当ててランナーを進めて、勝負どころで藤田がよく打ってくれましたね」と笑顔。
宮﨑敏郎がネクストバッターズサークルで代打の準備をしていたなか、藤田起用に切り替えた采配がズバリ当たったが、「(相手)ピッチャーが代わる感じがなかったので、藤田の勝負強さに賭けました」とベテラン起用の裏側を説明した。
コロナ禍に見舞われながらも、15年ぶりに本拠地で阪神に同一カード3連勝し、勝率を5割に戻した三浦ベイスターズ。3連戦で2度お立ち台に上った“ハマの牛若丸”の存在が、日に日に大きくなっていく。
取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)