巨人の「プロ初勝利」4月中で早くも5人目
巨人の平内龍太投手(23)は21日、本拠地・東京ドームで行われた広島戦にリリーフ登板。
2回をパーフェクトに抑える好投を見せ、プロ2年目・通算7戦目で嬉しい初勝利を掴んだ。
先発の堀田賢慎が4回4失点で降板。それでも打線が奮起して6-4とリードした状態で、5回表からマウンドに登った23歳の右腕。先頭の菊池涼介に対してはボールが先行するも、フルカウントから右飛に斬ってひとつアウトを取ると、中軸の小園海斗とライアン・マクブルームも打ち取って10球で3アウトを奪う。
続投した6回も、この日一発を放っている坂倉将吾を151キロの速球で三ゴロに斬り、長野久義と末包昇大はともに1球で三ゴロと中飛。18球で2イニングを完璧に抑えてみせた。
平内の好投に打線も応え、6回裏に坂本勇人の2点適時二塁打で追加点。終盤は畠世周が2イニングを繋ぎ、最後は鍬原拓也が締めて8-4で逃げ切り成功。巨人が同一カード3連勝で、前のカードからの連勝を「4」に伸ばしている。
先発が4回で降板したため、その後の2イニングを見事に封じた平内が勝利投手に。2020年のドラフト1位右腕はこれが嬉しいプロ初勝利となった。
21日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』には、巨人OBの斎藤雅樹氏が電話出演。自身が背負った「11」を受け継いだ男の躍動に「まず背番号が良いよね」と喜びを口にした。
この日の投球については「ボールが先行して、まっすぐを打たれてしまうというのが(良くない時の)パターン。きょうも一人目の菊池の時に2ボールから入ったのでどうかなと思いましたが、3ボール・2ストライクまで行ってなんとか抑えた。そこで上手く乗ることができたかなと」と、“一人目”を斬ることができた点をポイントに挙げる。
つづけて「ストレートにもすごく力があって、広島打線もどんどん打ってくる中で打ち取って行けたのが良かった。自信になると思います」と、このひとつの勝ち星の価値を強調。背番号11の“後輩”の姿に「やっぱり気になりますね。大きく育ってほしい」と期待を寄せた。
一方で、先発した堀田賢慎については「ボール自体は悪くないというか、良いボールももちろんあるんですが…」と前置きしつつ、「どうしてもスタミナ不足という面がある」とコメント。
ただし、「これは分かっていたことでもある。昨年は野球ができない時期も長かったので、その辺は今年1年をかけて大事に取り組むところ」とも語り、昨年はトミー・ジョン手術明けで実戦登板が少なく、実質今年が復帰イヤーになる点を指摘。「例えば、昨年のヤクルト・奥川恭伸みたいに抹消しながら、間隔を空けながら、1年をかけて“投げるスタミナ”をつけていってもらいたい。大事に歩んで行ってほしいなと思いますね」と、持論を展開した。
この日の平内の勝利により、今年の巨人の「プロ初勝利」は早くも5人目に。原辰徳監督の積極起用に、近年のドラフトで上位指名した若き逸材たちがしっかりと応えている。
今後も世代の近い投手同士、チーム内での競争激化が巨人を引っ張る大きなプラス要素となりそうだ。
▼ 2022年・巨人の「プロ初勝利」
・3月31日:堀田賢慎(3年目/2019年1位)
・4月2日:戸田懐生(2年目/2020年育7位)
・4月3日:赤星優志(1年目/2021年3位)
・4月9日:大勢(1年目/2021年1位)
・4月21日:平内龍太(2年目/2020年1位)
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』