◆ 手負いの中での借金完済に谷繁氏も「上出来」
オリックスは東京ドームで日本ハムに連勝。
早々とカード勝ち越しを決め、勝率5割に復帰した。
27日の試合はまず初回、二死一塁から頼れる主砲・吉田正尚がライトスタンドに叩き込む先制の2ラン。ひと振りで先制に成功する。
ところが3回、先発・宮城大弥が今川優馬に同点2ランを浴びて試合は振り出しに。そのまま9回までもつれ込んだ。
迎えた9回表、オリックスは四球と安打でチャンスを作ると、犠打で送って一死二・三塁から紅林弘太郎がレフトへ運ぶ勝ち越し打。堀瑞輝の速球にバットを折られながらも執念で運び、3-2とする。
さらに一死一・三塁から、吉田正尚は追い込まれながらも外のスライダーに見事対応。ライトに弾き返す間に走者が一人還り、これで4-2とリードを拡大した。
裏は抑えの平野佳寿がピンチを招きながらも無失点で締め、4-2の勝利。紅林が勝ち越し打、吉田が3打点と中軸の活躍が光った。
27日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の笘篠賢治氏は、「杉本裕太郎の状態が上がらない中で、紅林を3番にして4番に吉田正尚を持ってきた。4番がさすがの勝負強さを見せていて、オリックスの状態も上り調子に上がってきた」と、主砲・吉田正尚の復調と打線が固まったことでチーム状態が上向いてきていると強調。
つづけて、「あとは杉本が状態を上げて戻ってくれば万全になるかな」とし、新型コロナ陽性で戦線離脱を強いられた昨季の本塁打王の早期復帰と復調をポイントに挙げた。
同じく番組に出演した谷繁元信氏も、3番・4番コンビの活躍に「この2人の状態が上がってこないと得点力も上がってこない」と語り、一時の不振からトンネルを抜けつつある主軸の復調に目を細める。
また、この日の勝利で借金を完済し、勝率5割で3位につけている現状に関しても「今の状態でこの位置にいるのは上出来だと思う」とコメント。開幕直後は主力の不調や離脱が相次いでなかなか波に乗ることができなかっただけに、復調ぶりを感じつつ今後の上がり目にも期待を寄せた。