● ロッテ 1 － 2 楽天 ○
＜5回戦・ZOZOマリン＞

　楽天の藤井聖投手（25）が28日、敵地で行われたロッテ戦でプロ初登板初先発し、6回まで4安打無失点と好投。嬉しいプロ初白星を手にした。

　富士市立高から東洋大、社会人のJX-ENEOSを経て20年ドラフト3位で入団した左腕は、140キロ台中盤のストレートとスライダーのコンビネーションを軸に、ツーシームやチェンジアップも交えてロッテ打線を翻弄した。

　西川遥輝の先頭打者ホームランで1点の援護をもらって上がった初回を三者凡退で片付けると、4回まで散発2安打。5回に一死から連打を許して一・二塁のピンチを招いたが、9番・松川虎生を外角低めのツーシームで空振り三振、続く髙部瑛斗も中飛で退け、無失点で切り抜けた。

　藤井は6イニング・73球で無四球4安打無失点でお役御免。7回に代打・銀次の適時内野安打で2点差に広げた直後、リリーフ陣は2番手・西口直人が再び1点差に追い上げられたものの、8回を宋家豪、9回を安樂智大とリレー。2連投中だった松井裕樹を温存して最少得点差を守り抜いた。

　試合後、ヒーローインタビューに応じた藤井は、「自分はもうバッターに向かっていくだけ。打者に向かっていけたことがいい結果につながったと思います」と自身の投球を振り返り、「去年一軍に上がったけど投げることが出来ず、悔しい思いをしてやっとここまでこれたので素直に嬉しいです」と初白星の喜びを語った。

　ウイニングボールは「両親にあげたいのが一番なんですけど、闘病中の祖父母に第一に送りたい」と語った25歳。「まだまだ始まったばかりなので、これから勝利を積み重ねて、少しでもチームの勝利に貢献できるように頑張りますので、応援よろしくお願いします」とさらなる活躍を誓った。