「今までの経験を活かしている」
楽天が接戦を制し、敵地でのロッテ3連戦を2勝1分で勝ち越し。
初戦は1点差勝ち、第2戦は延長12回引き分け、そして28日の第3戦も2-1の辛勝と勝負強さを発揮している。
中でも存在感が際立っているのが、プロ17年目のベテラン・銀次だ。
今季はスタメンよりもここぞの場面での代打登場が目立つ34歳だが、28日の試合も1-0とリードの7回表、二死一・二塁の場面で打席に向かうと、暴投で二・三塁となった後、フルカウントから外の変化球を見事なセンター返し。相手の遊撃手アデイニー・エチェバリアが横っ飛びで掴むも一塁はセーフとなり、適時内野安打で貴重な1点をもたらした。
チームはその裏に1点を失うも、結局2-1で逃げ切り勝ち。終わってみれば、銀次の一打が勝利を呼び込む大きな大きな1点を叩き出した。
今季は12試合の出場で打率.360(25-9)というのもすごいが、これを代打の成績に限るとなんと.833(6-5)という超ハイアベレージ。
今季記録している打点3はいずれも代打で挙げたもので、まさに“代打の神様”になりつつある。
28日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した谷沢健一氏も、この代打成績には「すごいね…」と驚嘆。
今季は代打での起用が多くなっているが、「代打だと特に“ただでは終わらない”という感じ。非常に粘っこくて、最後はピッチャー返しで仕留めると。今までの経験を活かしているね」と語り、“1打席”の中で持ち味を存分に発揮していると強調する。
開幕から早1カ月、ここまで15勝6敗1分と好スタートを切った楽天。接戦も多くなっている中で、ここぞの場面できっちりと仕事を果たす仕事人がベンチに控えているというのはチームにとって心強いことこの上ない。
プロ17年目・34歳の勝負師はチームを優勝に導く“代打の神様”となるか。今後の活躍にも期待したい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』