◆「球威とコントロールが抜群」
ヤクルトの小川泰弘が3日、甲子園で行われた阪神戦で今季初完封。9回無四球6安打の快投で、待望の今季初白星(1勝2敗)を掴んだ。
中12日で先発登板したこの試合でカギを握ったのは球威を取り戻したストレートだった。序盤からカットボール、チェンジアップといった変化球とのコンビネーションで阪神打線を翻弄し、6回二死二・三塁の場面では、3番・佐藤輝明を三邪飛に打ち取りピンチ脱出。若き主砲に対しては内角高めにストレートを6球続ける強気の攻めで圧倒した。
3日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演したヤクルトOBの五十嵐亮太さんは、「真っ直ぐの球威とコントロールが抜群でしたね。真っ直ぐを内角でしっかり見せて、外角の変化球という投げ分けができていた。中村(悠平)のリードももちろん良かったですけど、そこに投げられるか投げられないかというところで投げきれた」と、小川の投球内容を称賛した。
試合後のヒーローインタビューでは、小川がストレートの球質改善を目指し、調整期間にフォームを見直したことを明かしていたが、この件について五十嵐さんは小川本人から“復活の裏側”を聞いていたとのこと。
「セット(ポジション)のときに左足を三塁側へ置いてクロス気味にしていたんですけど、それを一塁側へ元に戻すことにより足の反動をうまく使えて球威が戻ってきたという話を(小川)本人がしていた。その辺もうまくいったのかなと思います」
今季は開幕投手を任されたものの、この試合前時点で4戦2敗、防御率5.68と精細を欠いていた燕のライアン。週頭の一戦で復調を印象付ける快投を披露し、再びローテーションの柱に返り咲いた。