24歳・柘植と21歳・牧野に続いて22歳の新星も
5月は3勝1敗と好スタートを切った西武。
5日のロッテ戦も7-0と快勝し、借金を完済して勝率5割に復帰した。
先発の與座海人が6回無失点の好投を見せれば、野手陣も3回に源田壮亮が先制の適時打を放ち、與座がピンチをしのいだ6回裏にベテラン・中村剛也が3ラン。今季1号でグッと流れを引き寄せる。
8回には外崎修汰の犠飛で突き放し、山川穂高のトップ独走11号ソロなどでダメ押し。投打が噛み合った見事な勝利だった。
そんな試合の中で、“投”の部分をアシストしたのがルーキー捕手の古賀悠斗である。
福岡大大濠高から中央大を経て、2021年のドラフト3位で西武に加入した22歳はこの試合がプロ初出場。いきなりのスタメンマスクにも動じることなく、捕手の手腕が問われる変則アンダーハンドの與座を巧みなリードで好投に導いてみせる。
その後も3人のリリーフとコンビを組み、終盤3イニングはわずか27球でシャットアウト。プロ初安打こそお預けとなったものの、プロ初出場からフル出場で完封リレーという大きな仕事をやってのけた。
野田浩輔バッテリーコーチは「前日から本当に緊張していましてね」と笑いつつ、「與座がテンポも内容も良かったので、リードしやすかったはずです。あとは足の速い、盗塁を狙ってくるようなランナーの出塁をことごとく防いでいたのも、自分のペースでリードを組み立てるうえで大きかったと思います」とコメント。
チームの捕手事情としては、打線の柱でもある扇の要・森友哉が負傷離脱中と苦しい中で、柘植世那が17試合、牧野翔矢が11試合に出場。若手の奮闘が目立っているところに、24歳の柘植と21歳の牧野に続けて22歳の古賀が新たに出現。危機的状況をチャンスに変えようとする若手がどんどん出てきている。
6日の試合は柘植がスタメンマスクを任されているが、野田コーチは「また新たなライバルが一人出てきたことで、本人の刺激になって、相乗効果を生み出してくれたらいいなと思います」と競争の激化に期待。切磋琢磨しながら一軍の舞台で経験を積んでいる西武の捕手たちに注目だ。