ニュース 2022.05.09. 17:00

開幕から抜群の安定感でロッテのリリーフ陣を支える東條と小野

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ロッテの東條大樹(左)と小野郁(右)[提供=千葉ロッテマリーンズ]
 昨季2年連続2位となったロッテのなかで、ブルペン陣の働きは非常に大きく、リードしていれば唐川侑己、東妻勇輔、7回・国吉佑樹、8回・佐々木千隼、9回・益田直也の継投で逃げ切る形ができていたが、今季は開幕から勝利の方程式の部分で試行錯誤している。やや不安定なブルペン陣のなかで、ロッテの東條大樹、小野郁が抜群の存在感を放つ。

▼ 東條大樹
14試 0勝1敗5H 13回 振11 防1.38

▼ 小野 郁
12試 0勝0敗5H 11回1/3 振10 防0.79

復活した東條


 東條は19年に58試合に登板し、20年も39試合を投げて防御率2.54という成績を残したが、昨季はわずか5試合の登板にとどまった。今季はストレートの力強さが戻り、4月6日の日本ハム戦で清宮幸太郎に1ストライクから空振りを奪った148キロのストレートは素晴らしかった。

 “伝家の宝刀スライダー”も右打者だけでなく、左打者にも投げ、4月22日のオリックス戦では左打者の西野真弘の体に当たるスライダーで空振り三振に仕留めた。

 昨年二軍に降格してから高校時代に投げていたカーブを再び投げ始めたところ「意外と良かった」と好感触を掴み、今季も右打者、左打者両方にカウント球として投げている。

 ストレート、スライダー、カーブをうまく使いこれまで課題にしていた左打者に対しても、今季はここまで被打率.080(25-2)と抑え込む。

 開幕してからはビハインドでの登板が多かったが、5月4日の西武戦で7-4の7回、5月6日のソフトバンク戦は3-1の7回と、勝ち試合での登板でいずれも無失点に抑えた。「今シーズンはキャリアハイをいけたらいいなという感じです」と話したように、シーズン通してここまでのような投球を披露できれば、キャリアハイの成績を残すのも夢ではない。


大きく成長した小野


 ロッテに加入した20年から2年連続でシーズン自己最多登板を更新する小野も、頼りになる存在だ。

 今季ここまで12試合・11回1/3を投げて、4月16日の日本ハム戦でアルカンタラに浴びた本塁打による1失点のみ。小野は守護神の益田直也から「(アルカンタラに)スライダーを打たれたのですが、“あれだけ速い球があるんだから、しっかりまっすぐで勝負できる。お前はしっかりまっすぐを投げていけ”と言われました」とアドバイスをもらい、現在は4月22日のオリックス戦から7試合連続で無失点に抑えている。

 また、昨季まではビハインドゲームでの登板が中心で、勝ち試合で登板した際に苦しい投球が目立ったが、今季は勝ち試合でも安定した投球を披露。

 今季初めて3点差以内でリードしている勝ち試合で登板となった5月4日の西武戦では、7-4の6回にマウンドにあがり、高木渉をオールストレートで3球三振、山田遥楓を縦のスライダーで空振り三振、柘植世那もスライダーで見逃し三振と、圧巻の三者連続三振。5回に先発・河村説人が4点を失い、直後の6回表の攻撃が三者凡退に終わり、流れが西武に傾きかけたなかで見事な投球だった。

 「自分が任されたところをしっかり抑えて、信頼を勝ち取っていいところで投げられるように。チャンスかもしれないですけど、そんなに意識はせずにやっています」と気負うことなく、自分がやれることをやっていく考えだ。

 昨季勝ちパターンを担った唐川がここまで一、二軍の登板がなく、国吉は現在二軍で調整中、佐々木千隼も出遅れによりここまで3試合の登板にとどまるなど、苦しいリリーフ事情のなか、東條の復活、小野の成長は希望の光になっている。

取材・文=岩下雄太
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