代打サヨナラ弾は5年ぶり
西武が交流戦2カード連続の勝ち越し。
29日のDeNA戦は2-2で迎えた9回裏、代打で登場した栗山巧が今季1号となる代打サヨナラ弾。ひと振りでチームを勝利に導いた。
神戸の育英高から2001年のドラフト4位で西武に入団し、今年で21年目を迎えた大ベテラン。昨季通算2000安打の偉業を達成したレオのレジェンドが、わずか2スイングで試合の主役となった。
2-2で迎えた9回裏、8番のルーキー・古賀悠斗の代打として登場。代わったばかりの平田真吾の初球を思い切って引っ張るも、大飛球はライトのさらに右へと切れていくファウル。2球目はカーブを見逃し、2ストライクと追い込まれる。
それでもつづく3球目、やや内寄りに入って来たフォークをすくい上げるようにとらえると、高々と舞い上がった打球はそのままライトスタンドへ。ひと振りで試合に蹴りをつける代打サヨナラ弾となった。
29日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した谷沢健一氏は「初球の入り方が良い」と栗山の打撃を解説する。
1球目は速球を思い切り引っ張ってのファウルだったが、「初球からあわやホームランというファウルが打てる。引っ張りの意識も持ちながら打席に入っている」と、“準備”の良さを強調。「ベテランならではの“代打の心得”というのかな。分かっている打者だよね」と称えた。
同じく番組に出演した平松政次氏も「バッティングは力じゃないね」と巧みな打撃術を取り上げ、「軽打しているように見えるけど、真芯に当たればこれだけ飛距離が出る。素晴らしいホームラン」とコメント。
ベンチで戦況を見つめながら出番を待ち、ここぞの場面で仕事をこなす“代打”という稼業。見事にやってのけた38歳の大仕事を「ベテランの味ですね」と絶賛した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』