2022.06.07 18:00 | ||||
オリックス・バファローズ | 6 | 終了 | 1 | 東京ヤクルトスワローズ |
京セラD大阪 |
防御率1.29はリーグトップ
オリックスの右腕、山岡泰輔が7日のヤクルト戦(京セラD大阪)で7回1失点の好投を見せて、4勝目をマーク。本拠地である京セラドーム大阪での自身10連勝を飾った。
山本由伸とのダブルエースの活躍を期待されながら、過去2シーズンは故障に悩まされフル稼働ならず。「2年間チームに迷惑をかけた分を取り戻したい」と、今季は首脳陣とも話しながらキャンプ、オープン戦、シーズン開幕へとギアを上げていった。迎えた2022年シーズン、ここまで11試合に登板して4勝2敗、リーグトップの防御率1.29と好成績が並ぶ。
7日の試合では4回に3連続四球を与えて押し出しで1点を献上してしまう場面があった。山岡は「そこだけもったいなかったっすね。点取ってもらった回の後だったんで、ちょっと慎重にいきすぎたかなと。僕自身が4回が結構点取られてるんで、ちょっと意識し過ぎたかな」と悔やんでいたが、「もう少し修正とか、こういうボール投げていきたいなというのはいっぱいありますけど、全体的に見れば、操れてたかな」と前向きに振り返っていた。
ヤクルト打線に対しては「スライダーは絶対にミーティングもしてるだろうし、バッターの感じ見てもスライダーを狙ってきている場面も多かった。それでも初見なんで、自信持って投げるしかない」と宝刀を多用。4回一死満塁のピンチも太田賢吾を遊ゴロ併殺に仕留めるなど、随所で切れ味鋭いスライダーが光った。
開幕から安定したパフォーマンスを維持できている理由について問われると、「自分の中でこれが変わったとかは…(特にない)。監督にオープン戦の時にもらった助言だったり、そういうのが生きているなとは感じている」という。助言の詳細については明かさなかったが、「あれがあったから今かなり考えられるようになった」と指揮官に感謝する。
チームも6連勝し、「良かったです。途切れなくて」と安堵の表情。この一週間は先発投手全員に勝ち星が付き、「僕ら先発からしたら理想だし、いい勝ち方だと思うんで、少しでも続けていけたらいいかなと思います」と話す姿は“エース”と呼ばれていた2年前より逞しかった。
山本とは違ったエース像を築ける太陽のような逸材。山岡の華やかさがチームに勢いをもたらせるのは言うまでもない。
取材・文=どら増田