こだわり持つ打点数がリーグトップ
日本野球機構(NPB)は9日、5月度の「大樹生命月間MVP賞」受賞選手を発表し、セ・リーグ打者部門ではDeNAの牧秀悟が受賞。ルーキーイヤーの昨年10・11月度に続き自身2度目の栄誉となった。
牧の5月の成績は22試合出場で打率.329、8本塁打、本人がこだわる打点も「25」と荒稼ぎ。OPSも驚異の「1.100」を記録し、得点圏打率.400とチームに貢献し続けた。
受賞が決まり、牧は「本当に嬉しい気持ちです」と第一声。自己最多の月間8本塁打には「自分自身、月にこんなにホームランが打てるバッターではないと思っていたんですけど、5月には打てたので良かったなと思います」と相好を崩した。
今季は開幕から好調で「去年経験したこともそうですし、どうやって取り組んだらいいのかを、去年一年間ずっと一軍にいさせてもらってそれで得たことが今年活きている」と自己分析。昨季は調子を落とした時期もあったが、「練習するときはして、休むときは休むっていうのを今年はしっかりできている」と疲労対策も万全だ。
開幕から4番の重責を担っていることも相まって、以前から公言している「打点を一番にやっていきたい」とのこだわりは不変。「個人としては本当に試合に勝てる一打にこだわっていきたい」と、ターゲットはあくまでもチームの勝利に貢献すること。本人も羅漢した新型コロナウイルスや、けが人の続出でチームは苦しい状況だが「チームとしてもまだまだ上を目指して行きたいと思うので、一日一日を大切にして行きたいと思います」と先を見据えた。
ルーキーイヤーの昨年は数々の新人記録を塗り替え、今季も軸のブレないフォームから広角にヒットを量産する牧秀悟。2年目にしてベイスターズの顔となった若き4番打者は、今シーズン最初の栄冠を胸に“横浜反撃”の旗手となる。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)