ニュース 2022.06.09. 13:50

佛教大がサヨナラ勝ちで準決勝進出!田原監督「ロースコアの形になるのがウチにとっては理想」

第71回全日本大学野球選手権 準々決勝
● 明大 2 - 3x 佛教大 ○(延長10回タイブレーク)

 佛教大(京滋大学連盟)が延長タイブレークをサヨナラで制し、準決勝進出を決めた。

 佛教大は2回に3連打で一死満塁のチャンスを作ると、2番・田中颯翔(4年・天理)の中犠飛で1点を奪う。4回には二死二塁から再び田中颯翔が右前へ適時打を放ち、追加点を挙げた。

 明大(東京六大学連盟)は先発右腕の蒔田稔(3年・九州学院)が、先制を許した直後の2回二死一、二塁で、佛教大の3番・七條太一(2年・文徳)の打球を右手に当て、負傷降板。二死満塁で左腕・久野悠斗(1年・報徳学園)が急遽登板したが、4番・岡野翔海(2年・神戸国際大附)を遊ゴロに打ち取り、その後も3回1/3を投げて1失点のみと好救援を見せた。

 明大打線は、変化球を駆使する佛教大の先発右腕・山本奨人(3年・智辯学園)の前に8回まで散発4安打無得点と苦しんだが、2点を追う9回、二死三塁で6番・蓑尾海斗(4年・日南学園)の中前適時打で1点差に迫ると、続く途中出場の7番・西山虎太郎(4年・履正社)が左中間を深々と破る適時二塁打。明大が土壇場で同点に追いつき、無死一・二塁で始まる延長タイブレークへ持ち込んだ。

 その延長タイブレークは犠打で明暗が分かれた。延長10回表、明大は、先頭の直井宏路(2年・桐光学園)が送りバントを失敗し、捕邪飛に。2番手で登板していた佛教大のエース・木村光(4年・奈良大附)が明大打線を打者3人で退ける。その裏、佛教大は無死一・二塁で先頭の5番・沢嵜一輝(3年・坂井)が三塁線へ送りバント。この打球を明大・4番手左腕の千葉汐凱(2年・千葉黎明)拾い上げたものの、一塁へ悪送球。佛教大がサヨナラ勝ちを収め、ベスト4進出を決めた。

 森下暢仁(現・広島)を擁した19年以来、2大会ぶりの優勝を目指した明大は、今大会ベスト8で姿を消した。

▼ 佛教大・田原完行監督
「(9回途中2失点の先発・山本について)ボールが遅すぎて合わなかったんじゃないかな…と。彼の特徴である小さな変化球の投げ方が真っ直ぐと変わらなかった。それが相手バッターに前半の部分では効果があったんじゃないかなと思っている。(2019年第69回大会決勝で敗れた明大相手に勝利したが)皆さんおっしゃいますけど、明治さん相手に雪辱とか、リベンジとか一切ありません。勝つためにはロースコアの形になるのがウチにとっては理想」。

▼ 8回2/3、119球7安打2失点の佛教大・山本奨人(3年・智辯学園)投手
「右バッタ―にはカットボール、スライダー、左バッタ―にはツーシーム、スプリット、という変化球がしっかりコースに決まっていたので、そこは相手のバッターも当てに来てくれたのかな、と。(一番自信のあるボールは)ツーシーム。僕が同点に追いつかれてベンチに帰ってきたら、みんなから『サヨナラで決めてあげる』という言葉をかけてもらって。それが現実になって本当に嬉しかった」。

▼ 明大・田中武宏監督
「最後の最後でバント失敗があって…。その違いがそのままサヨナラに出た。(秋のリーグ戦へ向けて)どこもそうだと思うが、計算できる選手が、野手も投手も出てきている。4年生には申し訳ないですけども、一緒だったら下を使うというのはずっと言っている。(右膝手術から復帰の)村松(開人4年・静岡)も帰ってきているので。春のリーグ戦とは違うメンバーでというのはあると思う」。

(取材・ニッポン放送アナウンサー洗川雄司)
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