五十嵐氏も称える「楽天を支えてきたエースですから」
楽天がカード勝ち越しで交流戦を締めくくり、2位・ソフトバンクと「1.5」差の首位でリーグ戦再開へ。
12日の巨人戦では先発・則本昂大が7回2失点の好投。今季の4勝目を挙げ、通算100勝目を掴んだ。
立ち上がりからエンジン全開の投球で3回・打者9人を完全投球。味方が2回裏に9点を挙げる大量援護にもペースは乱さず、5回までゼロを並べていく。
迎えた6回、二死からアダム・ウォーカーに一発を浴び、7回には内野ゴロの間に1点を失ったものの、この日は7回・105球で被安打6、無四球・7奪三振で2失点の好投。試合中にプロ通算1500投球回にも到達した。
試合は楽天が9-2で快勝。則本に今季4勝目(2敗)がついたことで、これで10年目でプロ通算100勝にも到達。ダブルの快挙達成という記念すべき一日となった。
12日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した岩本勉氏は、「国際試合ではリリーフを任されたこともありましたが、やっぱりこの選手は先発のマウンドで、試合を作ってそのまま投げきるという姿が似合っていますね」とコメント。
五十嵐亮太氏も「これまで楽天を支えてきたエースですから」とこれまでのキャリアに敬意を払いつつ、「そうですね。やはりマウンドに登ったら最後まで守り抜くというイメージが強いですね」と同調する。
同じく番組に出演した達川光男氏は、「前回登板後の新聞でコメントを見かけたんですが、『ようやく自分のフォームで投げられるようになった』と言うんですね。たしかにこの日のフォークは彼らしいボールでしたし、まっすぐも浮き上がって行くようなボールを投げていた」と、ここ数年のうっぷんを晴らすようなボールの勢いが戻ってきている点を強調。
「100勝とは言わずにここからさらに伸ばして、200勝までというくらいにね。肘の手術をした時にはどうかなと思いましたが、希望が持てる投球をしていますね」と続け、さらなる躍動に期待を寄せた。
2019年と2020年は故障離脱などもあって2年連続の5勝止まり。厳しい戦いを強いられたが、昨年は自身3年ぶりとなる2ケタ勝利(11勝)をマークして復活を印象付けていた。そして迎えた今季も、ここまで順調に4勝2敗と2つの勝ち越し。変わらずにローテーションの軸としてチームを支えている。
故障を乗り越えて、ついに完全復活へ。今季いくつ積み上げ、最終的には何勝でユニフォームを脱ぐのか。まだ31歳、楽天のエースの今後が楽しみだ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』