魅力的な選手が多いが…
今年は7月26日に福岡PayPayドーム、27日に松山・坊っちゃんスタジアムで『マイナビオールスターゲーム2022』が開催される。
ファン投票の中間発表で現在ロッテの選手が、先発投手部門で佐々木朗希、捕手部門で松川虎生、DH部門でレアードの3選手が1位となっている。ちなみに3人以上の選手がファン投票でオールスター出場となると、球団では10年の里崎智也氏、金泰均、井口資仁(現監督)以来12年ぶりとなる。
昨年はレアードとマーティンがファン投票でオールスターに出場したが、球団の日本人選手でいえば、2013年の井口資仁(現監督)を最後にファン投票でオールスターに出場した選手はおらず、生え抜き選手だと2010年の里崎智也氏まで遡らなければならない。
17年には本拠地開催にも関わらずファン投票での選出がなく、16年にはファン投票、選手間投票での選出者がいなかったが、12球団最多の7人がオールスターに出場することもあった。ロッテには魅力的な選手は多いが、ファン投票でオールスター出場するとなると、かなり高いハードルになってきた。
現時点では佐々木朗希、松川、外国人選手のレアードを含めた複数の選手が、ファン投票でオールスターに出場する可能性を秘めていることは大変喜ばしいことなのだ。
▼ パ・リーグ 6月15日の中間発表
<先発投手>
163,129 佐々木朗希(ロ)
111,303 山本由伸(オ)
<捕手>
174,931 松川虎生(ロ)
92,666 甲斐拓也(ソ)
<指名打者>
128,724 ブランドン・レアード(ロ)
95,844 ジュリスベル・グラシアル(ソ)
▼ 21世紀以降3人以上がファン投票でオールスターに出場
05年:薮田安彦(中継ぎ投手)、小林雅英(抑え投手)、西岡剛(二塁手)
10年:里崎智也(捕手)、金泰均(一塁手)、井口資仁(二塁手)
髙部もファン投票での球宴出場なるか?
佐々木、松川、レアードとともにファン投票でオールスターに出場して欲しいのが、盗塁ランキング12球団トップの髙部瑛斗だ。髙部は現在外野手部門の7位につけている。
外野手は柳田悠岐(ソフトバンク)、吉田正尚(オリックス)、松本剛(日本ハム)、西川遥輝(楽天)といった実力と人気を兼ね備えた選手が多く、昨季はマーティンがファン投票でオールスターに出場したが、ファン投票で出場するとなかなか難しい。
今季の髙部は開幕から全試合に出場し、荻野貴司が不在のなか1番打者を務め、12球団トップの21盗塁、リーグ2位の67安打をマーク。成績だけでいえば、ここまでは他の外野手たちに負けないくらいの数字を残している。
髙部にオールスターへの思いについて訊くと、「もちろん出たいと思っていますが、一軍でずっと1年間出たことがないですし、どういう感じで進むというのも体が把握していない。1試合1試合目先のことからやっていこうと思っています」と返ってきた。オールスターに出場したいという思いを持ちながらも、シーズンで結果を残すことを最優先に考えているあたりは、今季なんとしても1年間レギュラーで戦い抜きたいという覚悟の表れだ。
ファン投票の受付期間は6月27日(月)までとなっている。今年もロッテから複数の選手がファン投票でオールスターに出場することを期待したい。
文=岩下雄太