“村上先輩”のコバンザメ宣言も
『マイナビオールスターゲーム2022』の監督選抜枠が13日に発表され、DeNAの伊勢大夢が選出。遠征先の広島で会見を開き、笑顔で喜びを表した。
プロ3年目で自身初の球宴出場が決まった伊勢は、吉報を受け「まさか自分が…プロに入るのもギリギリくらいの選手だと思っていたので、オールスターに選んで頂いてとても嬉しい気持ちです」と素直な心境を吐露。「セ・リーグの中で(オールスターの)ピッチャーの一員になれるとは、僕自身シーズン入る前は思っていなかったので、一気に階段を登ったような感じ」と喜びを表現した。
印象に残っているのは地元・熊本で開催された2018年の第2戦。「震災復興を兼ねたオールスターで、地元の人たちがとても喜んで祭りのように騒いでいたのを覚えています」と球宴の記憶を振り返る。「勇気と元気を与えられるような祭典だと思うんで、僕もしっかりその一員として腕を振っていけたらなと思います」と意気込んだ。
セ・リーグ選抜の一員となったことで、九州学院高の後輩にあたる村上宗隆(ヤクルト)との共演も実現する。「彼は立派な日本を代表する選手で、僕は初めての選出で心細い部分もあります。オールスターに関しては彼が先輩なので引っ付いて行こうと思います」と“コバンザメ”宣言し、「彼と引っ付いて行れば、いい選手と喋れるんじゃないかなと若干期待しているので」と、ちゃっかりと利用を思案。その上で「ルーキーの大勢選手や、自分より若くて活躍している選手が多くいるので、聞けることがあれな聞きたいですし、会話しながら引き出していければ」と、他球団の選手との交流も楽しみにしていた。
対戦したいバッターには「柳田(悠岐)さんや吉田正尚さん。長距離砲のバッターと対戦してみたい」と日本を代表するスラッガーたちの名前を挙げ、「シーズン中だと中継ぎとして勝負させてもらえないことも多かったんで、せっかくのチャンスなのでしっかりと投げていきたい」とニヤリ。
「オールスターではバッターが目立つイメージが多いです。だったら自分の得意のボールでしっかりと勝負して、打たれたとしても相手も盛り上がるだけなので、打たれてもいいと思ってゾーン内で強い真っ直ぐを投げていければいいなと思います」と夢舞台ならではの真っ向勝負を心待ちにしていた。
12日終了時点でリーグトップの41登板とフル回転でチームを支えてきた剛腕。今季被打率2割と球界屈指の威力を誇る自慢のストレートを、初の球宴で見せつける。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)