オリックス・杉本裕太郎 (C) Kyodo News

◆ オールスター明け初戦で2発・5打点の大暴れ

 オリックスの「ラオウ」こと杉本裕太郎が調子をぐいぐいと上げてきた。

 後半戦の初戦となった7月29日のロッテ戦で、9回に3点差を追いつく起死回生の同点本塁打を含む2発・5打点。30日の試合でも適時打を含むマルチ安打を記録し、31日の試合でもきっちりと1安打。3戦合計15打数6安打、2本塁打で6打点の大暴れを見せてチームの3位浮上に貢献した。

 今季の杉本は開幕から不振に苦しみ、4月中旬には中軸から外れて8番で起用された試合もあったほどだった。

 4月26日時点の打率は.133(83-11)で、本塁打はわずかに1本。4月27日には新型コロナウイルスの陽性判定を受け、登録抹消となるなどまさに踏んだり蹴ったりだった。

 5月14日に戦列に復帰すると、同月は14試合の出場で打率.333(51-17)と徐々に状態を上げてきたが、杉本に求められる一発は月間2本。昨季本塁打王が5月末の時点で3本塁打に留まっており、迫力不足の数字だったことは否めない。

 それでも、6月と7月は月間打率こそ3割に届かなかったものの、2カ月続けて月間5発と本塁打のペースが上昇。シーズン13本塁打でリーグ5位タイまで浮上してきた。

 思えば大ブレイクを果たした昨季も、8月以降に本塁打を量産。東京五輪の中断期間があったため8月は13試合で3本塁打に終わっているが、9月は25試合で7本塁打の大暴れ。今後の勝負どころでの活躍にも期待が膨らむ。

◆ 7月の得点圏打率はなんと4割超え!

 本塁打が増えてきただけでなく、打点が増えているのも好材料。開幕直後のラオウは得点圏でまったくと言っていいほど打てなかった。

 月別の得点圏打率を見ると、4月が.182で5月は.158。チャンスで打てなかったことが響き、4月は5打点で5月は4打点とチームの勝利にバットで貢献できない日々が続いていた。

 それでも、気温の上昇とともに数字が改善。6月の得点圏打率は.375、7月は.438という驚異的な成績を残し、6月は15打点で7月は21打点の荒稼ぎ。打点ランキングでもリーグ6位まで浮上している。

 その勝負強さを活かすべく、打順も7月9日から5番に固定された。チームの中心である4番・吉田正尚のうしろに好調な杉本が控えているのは、相手にとっても大きな脅威となっている。

 チームも対ロッテ3連勝で3位に浮上。2位のソフトバンクとは0.5ゲーム差で、首位の西武とも1ゲーム差。奪首も視界が入る位置まで上がってきた。

 一方で、4位・楽天とも0.5ゲーム差で、5位のロッテとも2.5ゲーム差。階段を踏み外せば一気に転落する可能性もあるのが現在のパ・リーグだ。

 連覇を目指すうえで、杉本のさらなる活躍は不可欠。持ち前の長打力と勝負強さでチームを高みに導くことができるか。ラオウのバットから目が離せない。

文=BASEBALLKING編集部

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