オーストラリア、メキシコを経て帰ってきた30歳
オリックスは7日、ホームで日本ハムに3-5で敗戦。
同一カード3連勝をかけた一戦で先発したのは中村勝。日本復帰後3試合目にして初の先発登板となったが、5回3失点で敗戦投手となった。
春日部共栄高から2009年のドラフト1位で日本ハムに指名を受け、プロのキャリアをスタートさせた30歳の右腕。2014年にはシーズン8勝をマークしたが、その後はケガなどに苦しみ、2019年に戦力外通告を受けた。
その後はオーストラリアやメキシコでの戦いを経て、今年2月にオリックスのキャンプにテスト生として参加。3月に入って育成契約を結ぶと、7月に支配下登録を受けて3年ぶりの一軍登板も果たした。
復帰後初先発の舞台は古巣戦。初回にいきなり一死一・三塁のピンチを迎えたが、清宮幸太郎を空振り三振、チアゴ・アルカンタラを遊ゴロに斬ってピンチ脱出。無失点でスタートを切った。
2回は同じ一死一・三塁で谷内亮太に2点適時打を浴びたものの、3回・4回は無失点。5回は清宮に適時打を打たれ、この回までで降板となったが、被安打8ながら1死球・4奪三振で3失点となんとか試合を作った。
7日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した金村義明氏は、中村について「良かったと思います」とコメント。
なかでも初回の場面を挙げて、「立ち上がりが大きかった。清宮を三振に取ったところで乗って行けたかなと」とし、「経験のある投手なので、ここから活躍してくれると思います」と初先発を経てのさらなる良化に期待を寄せた。
番組MCを務める岩本勉氏も、「メキシカンリーグやオーストラリアで戦ってきた苦労人。挫けてしまうところもあったかと思うが、よくぞ帰ってきてくれたと思います」と、紆余曲折を経てNPBに戻ってきた右腕の姿を感慨深げに見つめた。
ここからは1試合の価値がより重くなってくる勝負の後半戦。経験豊富な右腕はチームを連覇に導く使者となるか、今後の登板に注目だ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』