3打席目以降に高い打率
「まず1年間一軍のレギュラーとして出たい。そのなかで結果を残していかないと試合に出られないので、試合に出られる立場を確立していきたいと思います」。
開幕前の3月の取材でこのように決意を述べたロッテの髙部瑛斗が16日のオリックス戦の第4打席、シーズンの打席数が443となり、今季の規定打席到達が確定した。
プロ3年目の今季レギュラーに定着した髙部の今季ここまでの打席別成績を見ると、3打席目以降に強さを発揮している。
▼ 打席別の打率
第1打席:.292(89-26)
第2打席:.189(90-17)
第3打席:.315(89-28)
第4打席:.279(86-24)
第5打席:.342(38-13)
第6打席:.000(3-0)
1、2打席目までの打率が.240(179-43)に対して、3打席目以降の打率は.301(216-65)に上昇する。
3打席目以降に安打が多い理由について髙部は6月に行ったオンライン取材で「打席を重ねるごとによくないところを見直しながら、次はこうやって入っていこうとか、次はもうちょっとこうしたいなと考えていけている。その結果、ヒットが出ないなかで、最後に1本が出たりしているんじゃないかなと思います」と自己分析した。
また、初回の第1打席について6月の取材で「消極的にならずに、試合の流れを最初に掴む場所。積極的にいってどうにか流れをもっていきたいなという気持ちで毎試合入っています」と、当時は1番打者を多く務めていたこともあり、このように話していた。
オールスター明けの第3打席の打率は…
オールスター明けは3打席目以降の安打の多さが数字としてはっきりとでるようになった。
第2打席までの打率が.067(15-1)だが、第3打席以降は打率.524(21-11)で、特に第3打席の打率は驚異の.875(8-7)だ。16日のオリックス戦でも0-0の6回の第3打席に、山岡泰輔が1ボール1ストライクから投じた3球目のカットボールをレフト前にはじき返している。
3打席目以降の打率の高さを考えれば、1、2打席目の数字がもう少し上がってくれば、最多安打のタイトル、さらには打率3割も見えてきそうだ。
▼ オールスター以降の打席別打率
第1打席:.000(7-0)
第2打席:.125(8-1)
第3打席:.875(8-7)
第4打席:.250(8-2)
第5打席:.500(4-2)
第6打席:.000(1-0)
取材・文=岩下雄太