◆ 屈辱的な大敗…
DeNAがホームでヤクルトに連敗。大事な首位攻防3連戦の負け越しが決定した。
驚異的な追い上げで首位・ヤクルトの背中が見えていた三浦ベイスターズだったが、27日の試合は無類の強さを誇った横浜スタジアムで4-16の屈辱的な大敗。ゲーム差は「6」に広がっている。
初回、先発の石田健大が二死一・二塁のピンチを切り抜けると、直後の1回裏に桑原将志の内野安打と盗塁でチャンスを作り、3番・佐野恵太がセンターに運ぶ適時打。ヤクルト先発・小川泰弘から先制点を挙げた。
しかし、3回にパトリック・キブレハンの来日初アーチで試合を振り出しに戻されると、内山壮真の2点適時打で一気に試合をひっくり返されてしまう。
指揮官も「球数も初回から多くなって苦労していた。何かを変えるためにも」と3回で石田を諦め、新外国人右腕のロバート・ガゼルマンを投入。しかし、内野安打からピンチを招き、村上宗隆の適時打とホセ・オスナの3ランで一気の4失点。嫌な流れを断ち切ることはできなかった。
その後も火のついたヤクルト打線を止めることができず、終わってみれば26安打を浴びて16失点。連日のKO負けを喫した。
三浦監督は「もちろんエラーしようと思ってやっているわけではなく、いつも助けられている部分もあります」と責めることはしなかったが、2回の表は柴田竜拓のトンネルもあって9番の小川泰弘まで打順が巡り、1番からスタートした3回に猛攻を受けるなど、ミスから流れを手放してしまった感はぬぐえない。
防戦一方の展開で、中川虎大と宮國椋丞、さらに坂本裕哉も3連投で失点。温存したかった平田真吾まで投入せざるを得なくなり、「キツイところですけれども、その中でなんとかしてもらわないといけない。結果的には3連投は分かっていましたが、今日は行ってもらうしかなかったですね」と苦しい胸の内を口にした。
それでも、6回には牧秀悟と宮﨑敏郎の連続本塁打が飛び出し、牧が「とにかく後ろにつなぐことを意識していました。諦めずに試合終了まで頑張ります!」と語ったように、最後までファイティングポーズは取り続けた。
指揮官も「負けは負けで痛いですし、悔しい。でも、無駄にしないように。ここまでやってきたことはなくなるわけではないですから、また明日、切り替えが一番大事だと思います」と強調。
「明日も試合があるわけですから、どう切り替えて向かって行くかですね。終わったことは変えられないので。これを生かせるようにする」とつづけ、上を向いた。
首位攻防戦は連敗となったが、最大17.5ゲーム差から4ゲーム差まで追い上げ、ボルテージマックスでこの週末を迎えたことは事実。
ペナントレースの灯を消さないためにも、あす3連敗だけはなんとか阻止しなければならない。
取材・文=萩原孝弘