中日を投打に圧倒
DeNAは1日、ホームで中日に7-0で快勝。同一カード3連勝で、試合がなかったヤクルトとの差を「6」とした。
この日は試合中に突然の豪雨に見舞われた中、スタンドに残ったファンの前で理想的なゲームを展開。快勝で前カード・ヤクルト戦の嫌な雰囲気を払拭してみせた。
2回に雨による中断を挟み、0-0で迎えた3回裏。流れを引き寄せたのは不動のセンター・桑原将志の一打だった。
先頭の伊藤光が安打で出ると、9番のフェルナンド・ロメロが送って一死二塁。チャンスで打席に入った桑原は、真ん中やや内寄りにきたカットボールを捉え、これが左中間スタンドへの先制2ランに。
「みんなが繋いでくれたチャンスだったので、自分のスイングで後ろに繋ぐことを心掛けました。中断後で、先制点を取りたいという気持ちがあったので、良い結果になって良かったです」という言葉の通り、効果絶大の一発だった。
その後も、4回は二死走者なしから大和と伊藤のベテランコンビの連打で加点。6回には相手のミスに付け込み、ネフタリ・ソトが適時打。そつのない攻撃で、好投していた上田洸太朗から4点を挙げた。
守っては先発のロメロがドラゴンズキラーぶりを発揮。難しいコンディションの中で6回無失点と試合を作ると、終盤には佐野恵太や牧秀悟といった中軸に適時打が飛び出してダメ押しに成功する。
7回以降は入江大生からこの日復帰の田中健二朗につなぎ、最後は坂本裕哉が締めて完封リレー。7-0の快勝で連勝を3に伸ばした。
「一つでも多くチームに貢献」
ロメロ-伊藤光のバッテリーとともにお立ち台に上った桑原は「隣にいる2人が良い形でつないでくれたので、天気もパッととしない感じで、なんとか先制点プレゼントしたいと思って、最高の結果になってよかったです」と喜びのコメント。
つづけて、「これからすごく連戦が続きますけど、ファンの皆さんの声援で乗り切っていけると思います。がんばって行きます。応援よろしくお願いします!」と力強く締めた。
その後、取材に応じた桑原は「ここまで来たら自分の状態とか言っていられない。勝ちを求められていると思いますので、その中で自分の役割をどう全うするか、というところ。目の前の試合、最後に勝っていればいいし、その中で一つでも多くチームに貢献できたらいい」とフォア・ザ・チームを強調。
指揮官も「下位打線から繋いで、桑が返してくれた。勝っていくためにも桑が一番で行ってもらうのが一番」と、頼れるリードオフマンを高く評価した。
勢いに乗って、あすからは移動日なしで広島に戦いの場を移す三浦ベイスターズ。
反撃へ欠かせぬピースである元気印は、ビジターでもチームを引っ張って行ってくれることだろう。
取材・文=萩原孝弘