「来年を見据えて」と思いきや…?
ヤクルトはホームで阪神に1-2の惜敗。
プロ初先発となった高卒4年目の市川悠太が5回1失点と粘ったが、最後はCS進出を目指す阪神の執念を前に屈した。
明徳義塾高から2018年のドラフト3位で入団した22歳は、今季一軍デビューを果たし、この日は初めて先発としてマウンドへ。
その初回、いきなり中野拓夢に2試合連続となる先頭打者アーチを浴びてプレイボール直後に失点。出ばなをくじかれると、2回も二死ながら二・三塁のピンチを迎え、中野の打球は左中間深くを襲う。
2イニング連続の失点かと思われたところ、窮地を救ったのがセンターでスタメンに抜擢されていた2年目の赤羽由紘。全速力で背走しながら最後は横っ飛び。打球はギリギリのところでグラブに収まった。
3回以降も走者は出しながらも丁寧な投球が光り、終わってみれば失点は初回のソロのみ。5回1失点でプロ初先発のマウンドを終えた。
援護なくプロ初勝利とはならなかったものの、5回を投げて98球、被安打4に与四球が2、奪三振も2で1失点。上々の内容で首脳陣にアピールした。
28日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した真中満氏も、「いきなり先頭打者本塁打を打たれたりしたんですが、しっかりとコーナーを突いて粘って投げましたね」と右腕の力投を評価。
優勝が決まった後の抜擢ではあるものの、「来年を見据えてという登板だったかもしれませんが、ちょっとここに来て先発ローテーションの高梨裕稔や原樹理といったところの状態があまり良くないので、この先のCSという意味でも候補に入ってくるような内容は見せてくれたかなと」とし、この後に控えた大舞台での出番もあるのではと解説した。
また、スタメン起用に応えるスーパープレーで市川を助け、プロ初安打も放った2年目の赤羽についても、「3拍子揃って、ポジションも内野も外野もすべて守れる選手なんですよね。良い選手だなと感じましたし、すごくアピールになりましたよね」と新星の活躍に熱視線。
最後は「みなさん、"あかばね"じゃなくて“あかはね”ですからね!覚えていただきたいなと思います」と呼びかけ、今後の活躍に期待を寄せた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』